ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

京からかみの体験施設とショップ。高辻通にある「唐丸」で学ぶ唐紙摺りの体験

2019-03-23 | ものづくり

ある日、ミモロは、四条通の「大丸」から高倉通を南に進み、高辻通をちょっと東へ。「ここだ!」と訪れたのは、京からかみの体験施設とショップがある「唐丸」です。
 
いろいろな体験するのが大好きなミモロ。この日も朝から張り切っています。
 
店内には、キラキラ光る唐紙の製品が種類豊富に並んでいます。

 
唐紙は、襖紙や壁紙に使われ、日本の数寄屋造りや神社仏閣など、さまざまな建築に、その雅な姿を見ることができます。
伝統の文様を、版木に彫り、そこに雲母、胡分、布海苔、顔料などを調合した絵具をのせ、手のひらで撫でながら、1枚1枚丁寧に摺り上げる伝統の和紙です。

雲母など、微妙な光でその輝きの表情を変える唐紙。その雅で品格ある景色が室内に広がります。

中国から伝わった細工紙の技法である「唐紙」は、初めは、色紙や絵画など使われ、平安時代以降、建築に用いられることに。でもとても貴重な紙だったので、大きな面積に使うのは稀。
住宅には、江戸時代中期を待つことに。紙や版木の大きさから、襖紙1枚に12枚の唐紙が必要に。そのため、とても高価なもので、庶民には高根の花。今は、紙の大きさも拡大しているので、1枚の大きな襖を、何度かに分けて摺ることができ、紙をつなぐことはなくなりました。

江戸時代には、京都に13の業者があったそう。今は、「唐長」と「唐丸」などが昔ながらの技法を受け継いでいるのみ。

「唐丸」は、明治35年に表具師として創業した店をルーツとします。昭和21年に内装材料卸業に業務転換し、「丸二商店」を創業。「唐丸」は、唐紙の魅力を広く伝えるためのショップとして平成29年に開業しました。

店には、昔京都にあった「唐紙」業者から譲り受けた版木が大切に今も保管、使用されています。
 

今、ここで主に使われる版木は、レーザーで彫ったもの。なんでも版木を彫る職人さんがほとんどいないという現実が。でも、レーザーで彫ることで、手彫りよりシャープなラインや細かい部分の彫りができるようになったそう。

「ミモロさん、さっそく工房の中、ご案内しますね」と営業の上田さん。ミモロとは、「ギフトショー」でお目にかかりました。

工房で待っていてくださったのは、工藤さん。この道10年以上の摺師です。
大きな机の上に、広がられた襖紙。そこに大きな版木の上に、篩(ふるい)で絵具を置いてゆきます。
  
版木の幅は、狭いので、模様がきちんと連続するように、印付け紙を合わせ、次々に摺ってゆきます。
 
仕上がったものは、版木のつなぎ目がわからないようになっています

ミモロは、作業するそばで、じっと見つめて…「すごい~」と作業に感激。

「では、ミモロさん、版木で唐紙摺ってみましょう」と工藤さん。
「は~い、がんばりま~す!」やる気だけは十分なミモロです。

まずは、版木をぬれタオルで全体を湿らします。そして、絵具をいれた大きな篩を静かに版木の上において、絵具を版木に移します。
 
全体に絵具が置かれた版木に紙をのせます。
「しっかり持ってね~」「はい」
版木からずれないように紙をのせ、やさしく手で絵具を紙に移します。
 
「ちゃんと絵具、紙に移ったかな~?」と全身で紙を抑えるミモロ。え~そこまで抑えなくても大丈夫なのに~。

紙をずれないように半分だけめくり、版木に絵具を再度のせます。
 
「唐紙」は、2度摺りが基本なのだそう。「あ、ここあんまり絵具ついていない~」と、絵具の足りない部分のチェックもしっかりと。

「ちゃんと摺れたかな~」と恐る恐る紙を版木から放します。

「わ~ちゃんと摺れたよ~」と初体験の唐紙摺り。美しい唐紙に大喜びのミモロです。
 

この「からかみ小判摺り体験」は、所要時間1時間。職人さんに教わりながら、3枚の唐紙を製作します。費用は3900円。前日の予約が必要。水・木(隔週)・金の10:30と13:30に体験できます。


「ミモロさん、オリジナルカードを作る体験もありますけど、そちらもやりますか?」と上田さん。
「はい、やります!」と、目を輝かすミモロでした。


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