昨年秋から、京都醒ケ井仏光寺に工房を構える友禅作家の黒田庄七郎先生と染色家の気谷さんといっしょにスタートしたミモロの振袖・訪問着づくり。
いよいよ具体的な作業が始まりました。
この日は、先日お伝えした図柄のイメージを、具体的に描いてくださり、それをもとに、振袖と訪問着のデザインを決定します。
「ミモロちゃん、いくつか描いてみましたが、気に入ったデザインありますか?」と黒田さん。

机には、紙に描かれた図案が数枚広げられました。

「わ~すごい~細かい図案・・・」そう、体が小さいミモロの着物ですから、図案も自ずと小さなものに。
今までミモロが持っている着物は、色無地や総絞り、小紋など、全体に小さな模様などがあり、それらはすべて人間の着物の生地で作られたもの。
今回の振袖と訪問着は、それらとは全く異なり、ミモロのためにオリジナルデザインで製作されます。
というのは、振袖、訪問着は、裾に広がる図案が、前身ごろ、後身ごろに連続しています。
人間の場合は、反物の幅が決まっていますから、それを一度仮に振袖や訪問着に仕立て、そこに裾や袖などの模様をつながった模様を描き、仮仕立てをほどき、再び反物の形にして、染めを行います。
でもミモロのように小さい場合、あらかじめ、いつもミモロの着物を仕立ててくださるミニ着物作家の赤塚先生にお願いし、型紙を作っていただき、それに合わせ、図案を描くという難しい作業があるのです。
今回は、まず手始めに、全体の図案のイメージを・・・ということで、黒田先生は、ミモロの仕上がった着物から模様のつながりがわかる図案をわざわざ作ってくださいました。
以前にミモロがお伝えしたデザインの希望は、ミモロらしいおめでたい図柄。そして大好きなものをイメージした図柄というものでした。
描いてくださった図案には、桜や仏手柑、流水など雅なものもいろいろ。
「わ~どれも素敵なデザイン・・・」と、ミモロはもう感激。
「ミモロちゃんは、どれが一番すきですか?」と黒田先生。「う~どれもいいなぁ~」と散々悩んだ末、

そして大好きな魚が、海で泳いでいる図柄です。

「あのね~ミモロ、ネコだから…お魚大好物だし、『ネコに小判』っていうでしょ!」とミモロ。
それ、好きなものじゃなくて、役に立たないってことわざでしょ。
「うん、面白い!それにしましょ!」と、結局、2つの図案が決定しました。
「ほかに、希望ありませんか?」と黒田先生。

本格的な友禅の着物ながら、どこかに遊び心が感じられるものにしたい…と思うミモロです。
「じゃ、また、ミモロちゃんの希望を入れた図案作りますから、それでよければ、次は、染める色を決定しましょうね」と黒田先生。「はい、お願いします~」とワクワクしながら答えるミモロです。
「そうだ、生地もいいもの用意しておきましたから、そこから選んでください~」と机に白生地が並びます。

「なんか重さがある生地・・・」

「この生地は、1910年にロンドンで開催された日英博覧会に出品し、銀賞をいただいたお召の生地なんですよ。それと同じブランドで、宮内省にもお納めし、「御幸御召」といわれるものです」と。さすが明治3年創業の西陣織卸問屋「黒田庄商店」。そのお蔵に保管されていた生地です。
「え~すごい~そんな貴重な生地でミモロのお着物できるの~」と、もう目を潤ませて感激。

白生地の表面には、織り模様があり、ミモロは、体が小さいことから、その模様も小さく、あまり目立たないものを選んでいただきました。
「なんかドキドキしてきちゃった~」と、打ち合わせの後、アップルパイを食べながら・・・

「どんな素敵な振袖になるのか、想像できない~すごすぎて~」とミモロ。
「いいもの、作りましょうね~」と黒田庄七郎先生と気谷さん。
「はい・・・」

でも、もちろんしばらくしたら、バクバク食べていましたけど…
次は、図案の色決定の作業です。
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