ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

宮大工の会社「匠弘堂」の工房見学。伝統の宮大工の技で進める作業。

2019-03-15 | ものづくり

社寺建築を専門にする宮大工さんの会社「匠弘堂」の工房を、いよいよ見学することに。
 
「広い~」まるで体育館のような仕切りのない広~いスペースが工房です。

「では、ここで実際に宮大工が使う伝統の技を見ていただきます」と、2代目棟梁の有馬さんが、作業を説明してくださいます。
真剣に聞くミモロ。

修復するお寺の古い建材が並べられた机。修復では傷んだ木材を別の木を継いで補強します。
 
社寺建築の修復は、できる限り、元の建物の建材を使い、傷んだ部分だけを補強して、歴史的な風合いを損なわないようにするのだそう。
「木材って、意外に強いんだね~」とミモロ。何百年も歴史を刻む社寺建築です。

そうは言っても、時代を経て、風雨に晒され、損なわれる部分も生じ、そのたびに、その時代の宮大工さんが修復を重ねてゆきます。「匠弘堂」が依頼された社寺建築にも、かつて修復した跡が多く見られ、修復した宮大工さんの技から学ぶことも多いのだとか。
何百年か後に、「自分たちが修復した場所を見た人が、しっかりとした仕事をしてる」というような仕事をすること。それが、ここの宮大工さんの思いです。

広い工房の一角では、若い宮大工さんが、ノミを使って装飾部分の細工をしています。
  
さまざまなサイズのノミ。使う道具の手入れも欠かせない作業です。

ミモロは、作業を真剣に見つめます。そして、道具にも興味津々。
「ミモロサイズの鉋だ~」
小さな鉋は、細かい部分のためのもの。決してミモロ用ではありません。日本の伝統のものづくりの現場を見学すると、その道具の多さに驚きます。「細かい部分も完璧に仕上げたい!」職人さんの思いが、多くの道具を生み出したのだと思われます。

工房に響く電気のこぎりの音。「なにやってるんだろ?」と、急いでそこへ。
「あれ~角材の面とり?」
電気のこぎりのような道具は、角材を一定の角度で削ることができるもの。昔は、これも手作業でしていたそう。電気を使った道具の後は、やはり手作業で、表面を整えます。宮大工の手は、まるでセンサーのように微妙なずれや乱れを感じ、それを整える技術があるのです。

そして、こちらは昔ながらの木材の皮をはがす作業です。
「いい香り~」
皮を剥いた丸太の表面は、しっとり。そこから木の香りが…。

「木は、外側の部分が水を吸いあげるんですよ~」と有馬さん。そのため、外側は柔らかいのだそう。
建材に使うのは、内側の硬い部分です。「まだ、この木生きてるの?」とミモロ。「そう。木材は生きています。だから大切にしないと…」何百年の時を刻む年輪を見ると、この木を大切に育てた山を守る大勢の人たちの思いが伝わってきます。それをしっかり受け止め、作業する宮大工さんたち。

ミモロは、作業のそばに・・・。「ミモロ、抑えてます~」全く役に立たないけれど、何か作業に加わりたいミモロなのでした。

ここでは、木材の加工もすべて行われ、広い工房には、大きな丸太がゴロゴロ。

それぞれの大工さんが、木と向き合って、まるで語りかけるように作業を進めています。

「では、みなさん、外へ~」「え?外?」とミモロは、参加者の皆さんの後を追います。

外では、鉞(まさかり)を使って、丸太の表面を整える作業を見せていただくことに。

「こうやって表面削ってくんだ~」実は、今は鉞での作業はほとんど行われていません。ここは電動の道具で行われます。
「でも、昔ながらの宮大工の技術をなくさないために、みんなで練習してるんですよ」と。

「鉞(まさかり)って、木を切る道具じゃないんだ~」とミモロ。木を切るのは斧です。

「え~じゃ、金太郎は、宮大工さんの道具もって、クマに跨っているの~」と、初めて鉞を見たミモロ。
金太郎にとって、鉞は刀と同じように武術を修練するためのもの。「子供なのに、これ振り回すのすごいね~。まぁクマに乗るのもすごいけど…」と金太郎の歌を思いだすミモロなのでした。

「では、最後に、みなさんに宮大工の作業を実際に体験してもらいましょう~」と有馬さん。

「え?なにするの~」と目を輝かすミモロです。

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