「ミモロちゃん、桜はまだあんまり咲いてないけど、椿は盛りみたいよ~平野神社から近いから行ってみましょう」とお友達。
「うん、いいよ~」とミモロは、自転車へ。向かったのは、西大路通から今出川通を南へ少し進んだところある「椿寺地蔵院」です。

このお寺は、神亀3年(726)に聖武天皇の勅願により、行基が摂津に建立した「地蔵院」がその始まりだそう。平安時代に、衣笠山の南に移され、室町時代に焼失。足利義満が、その荒廃を惜しみ、金閣寺を作ったとき、その余材で仮堂を建てたとか。それから秀吉の命により、現在の場所に移転し、現在に至ります。
門を通って本堂へ。その前に、大きな椿の木があります。

「あれ~なんかもう終わっちゃったのかな~」と、花はたくさんあるものの、ちょっと茶色になった花びらも目立ちます。
「でも、蕾もまだたくさんついてるみたい~」桜は今年、昨年より開花が遅いものの、椿は、結構早目に咲き始めました。

さて、この椿は、「五色八重散椿」とよばれ、なんでも加藤清正が、豊臣秀吉に献上したものを、北野大茶会の時に、このお寺に秀吉から献木されたものだとか。残念ながら、その椿は、枯れてしまいましたが、その二世の椿が現在のもの。
一本の木に、白、赤、ピンク、しぼりなどいろいろな花が咲き、さらに花びらが一枚一枚バラバラに散るのが特徴。
「椿って、花が丸ごとポトンって落ちるんじゃないの?だから武士は、首が落ちるって敬遠したって聞いたことある~」とミモロの知識。ここのは、花びらがいっぱいある八重椿。「豪華な椿だよね~」

お寺の中庭にも椿の木々が…。

ミモロの顔より大きな花…

境内にある「地蔵堂」には、高さ6尺の乾漆の立像の地蔵菩薩が祀られています。


安産の守護としての霊験あらたかで、今も多くの参拝者が、小さなよだれかけを奉納しています。
また墓所には、忠臣蔵のお話に登場する堺の商人、天野屋利兵衛のお墓があります。

「あ、知ってる~『天野屋利兵衛は男でござる~!』って言ったんでしょ?カッコイイね~」と、「仮名手本忠臣蔵」のセリフをいうミモロ。
またどこで覚えたの?
墓所にお詣りしたミモロです。
ちょっと盛りは過ぎたような気もしますが、まだまだ蕾があるので、今からも楽しめる椿です。

*「椿寺地蔵院」京都市北区大将軍川端町2 075‐461‐1263 9:00~16:00 境内参拝自由 嵐電「北野白梅町駅」から徒歩5分
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