
「とっくのとんま」は「ずっと以前に」や「大分前に」や「既に」の意。
例1
「とっくのとんま に おわったよ」=「既に終了したよ」
「とっくのとんま に かたつけ ました」=「大分前に片付けました」
「そんな しゅくだい とっくのとんま に おわらしたわい」=「そのような宿題は既に終わらせせました」
「だから そん ことは とっくのとんま に すんでるって」=「ですから その事については 大分前に 済んでいます」
例文2
秀吉の父 「ひでよし、とっとと なつやすみの しゅくだい やっちゃえよ。
きょねん は やすみの さいごのひ に とうちゃんが てつだって なんとか おわった だが おめえは おおなき してる ばかで なんにも しなんだ だでな。」
豊臣秀吉 「とうちゃん、だで こんまえ いった じゃねーかい。
ことしの しゅくだいは とっくのとんまに かたつけたよって。」
ぼけてりゃー しねかい。」
秀吉の父 「ばかやろう。
おや に むかって ぼけてりゃー しねかい なんて ゆう ばか どこに いる だー。」
例文2の標準語(?)訳
秀吉の父 「秀吉、急いで夏休みの宿題をやってしまいなさいよ。
去年は休みの最後の日にお父さんが手伝って何とか終わりましたが秀吉は大泣きしているばかりで何にもしなかったのですから。」
豊臣秀吉 「お父さん、だからこの前言ったではないですか。
今年の宿題は既に片付けましたよと。
ボケていないですか。」
秀吉の父 「馬鹿野郎。
親に向かってボケていませんかなんて言う馬鹿が何処にいますか。」
※調べましたら「とっくのとんま」に似た方言がありました。
「疾っくの疾う(とっくのとう)」北海道弁?
「とっくのまっく」秩父弁?
「とっくのもっく」高崎弁?
なつかしいですね。
これは使ったことあります。
とっくに・・・で済むのに、とんま まで付け加えて、
おかしいですね(笑)
今回この「とっくのとんま」を調べてみて、「とっく」が「疾っく」である事を知りました。
「とんま」は「頓馬」のようです。
頓馬でさえも素早くというような意味なのかもしれません。
松本弁に「おいしさそう」という言葉があります。
「おいしそう」でいいような気がしますが、なぜか間さに「さ」が入ります。
私は使いませんでしたが、
西山の麓に生まれた友人は使っていました。
同じ村でしたが・・・
お母さんの出身地区にもよるかもしれませんね。
母親の話す言葉の影響は大きいと思います。