monoろぐ

古典和歌をメインにブログを書いてます。歌題ごとに和歌を四季に分類。

「吹き流す」用例

2015年03月15日 | 日本国語大辞典-は行

 「吹き流す」という単語は、日本国語大辞典・第二版によると、「①細長い布や紙片、また髪の毛などを風になびかせる。(用例:14c後)」という語釈と「②水の上に浮いている物などを、風が吹いて流す。(用例:1603-04年)」という語釈があります。
 さかのぼる用例を探していたら、以下の二つの用例を見つけました。どちらも②の語釈の方だと思います。(石清水若宮歌合の和歌については、厳密には「水の上に浮いてはいない」のですが。擬人化した「風」が口からフッーと息を吹きかけて、霞を吹き払う、というイメージで「水の上に漂っている霞を、風が吹いて流せ」と詠んでいると思いました。)

山風や霞ふきながせ吉野川しらゆふ花の色ぞくもれる
(220・石清水若宮歌合-寛喜四年・30)
『新編国歌大観 第五巻 歌合編 歌集』角川書店、1987年、575ページ

いこま山秋のもみぢを吹きながせ手染しらなみ天の川かぜ
(10・草根集、4834)
『新編国歌大観 第八巻 私家集編4 歌集』角川書店、1990年、163ページ

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「実生(みおい)」用例

2015年03月15日 | 日本国語大辞典-ま行

 「実生(みおい)」の用例年は日本国語大辞典・第二版では1638年ですが、さかのぼる用例を見つけました。

たねまきしみおひの櫻さきしより外にうつらぬ花さかり哉(巻第三百九十四・花月百首)
塙保己一編『続群書類従・第十四輯下(訂正三版)』続群書類従完成会、1983年、870ページ

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