園長です。
大型の台風12号がゆっくりとした足取りで西日本を横断しました。この台風の被害は、過去最大級に上るようです。特に雨はこの数日で東京に降る1年間の雨量を遥に越えたと言うことです。今年は3月の東日本大震災で東北、台風の雨被害で西日本、梅雨時は九州と信州北陸が大きな被害をこうむりました。日本列島は「災害列島」になってしまったのでしょうか。それとも「環境破壊」の復讐なのでしょうか。自然に対する畏怖の念を今一度考える機会にしたいと思います。
さて、そんな大荒れの天気予報は大きく外れ、31度を越える灼熱の中、根城地区区民運動会が行なわれました。一頃に比べると参加者も大分減り、その上高齢化してきている運動会ですが、地区の団結を誇るには最高の行事だと思います。私はこの運動会は「同窓会」と認識しており、町内を越えた結びつきになっています。
今年は何を勘違いしたのか、私に50歳以上の部の100メートル競走に出てくれと言う。2年前のリレーが頭に浮かんだが、老人性痴呆症のため、良いことしか覚えていない。「いいですよ」と答えてしまった。よくよく考えると、あの2年前から全力疾走したことがない。まあいいや。多分大丈夫だろう。・・・甘かった。5人で走ったのだが、その内の一人は、小学、中学の同級生。負けるわけには行かない。・・よ~い、ドン。見事なスタートを切ったみんなを見送り、最後尾に付けた・・・と言えばかっこいいが、要するに出遅れ。これでは応援に駆けつけた保育園にこども達に申し訳ないと、第3コーナーをまわりながら見渡すと、2位と3位の隙間が見えた。よし。ここだ。全力全開。一躍トップに・・・・躍り出るはずだった。確かに、ここだ、と思い、飛び出した気持ちはしたのだが、頭と体とは大きな勘違いがあり、気がついたら足がもつれて、どこをどう転がったのか、気がついたら仰向けにひっくりかえっていた。左足の膝と右手の肘に血がにじんでおり、汗と土にまみれながら、同情の拍手の中、足を引きずり、ゴールしたのでした。来賓席から嘲笑が起こるかと思ったら、本気で心配され益々情けない思いになったのでした。
結論・・「もう若くない」。頭で考えているより老化は進んでいる。もっと自分を顧り見なければ、悲惨な人生が舞っているかもしれない。普段の運動不足を棚に上げ、若い頃の思いでだけで行動するは「無謀」なことだと、昨日わかりました。今日は体も痛いのですが、それ以上に心が痛いのは、私の思い違いでしょうか。因みに私と一緒に走った同級生は、100メートル1位。綱引き2位。ムカデ競争3位と大活躍していました。どうやら年齢だけの問題ではないようです。町内の成績も優勝と8位。楽しめればいいや・・・と思いながらも悔しい気持ちが強いのは何故だろう。少しだけ考えさせられた運動会でした。