ワンダースター★航星記

写真を撮るとは、決して止まらない時間を止めること。旅や日常生活のインプレッシブな出来事を綴ったフォトエッセイ集です。

司馬遼太郎記念館 1 ~「菜の花忌」に寄せて

2014-02-09 | 花めぐり~1・2月

  司馬遼太郎記念館 1 ~「菜の花忌」に寄せて

             

 いつも、急行列車の車窓から垣間見る、通り過ぎるだけの駅に初めて、降り立った。
 東大阪市の近鉄「八戸の里(やえのさと)駅」。
 「戸」を「え」と読むのは、まったく、正しい読み方だ。
 初めて、降り立った駅の改札を出たとき、ワクワクするのは、旅人の習性だが、今日のワクワク感は、それだけではなさそうだ。
 行こう行こうと思いながら、あまりに近いので、「また今度」と思い、とうとう、行かなかった「司馬遼太郎記念館」を初めて訪れることにしたのだ。

             

 終生、菜の花を愛した司馬遼太郎にちなんで、彼が没した2月12日を「菜の花忌」と称するが、この日が近づくと郷土の偉人を偲んで、街の至る所が菜の花で飾られる。
 八戸の里駅から徒歩8分(河内小阪駅からは約12分)で「司馬遼太郎記念館」に到着する。

             

             

 受付を通ると瀟洒な自宅と手入れの行き届いた庭園があり、菜の花はじめ、たくさんの季節の花に包まれている。

             

             

             

 庭園には歌碑があり、その奥に安藤忠雄氏設計という、ゆるくカーブを描くモダンな建物ー「記念館」がみえる。             

             

              

 エントランスに続く長いアプローチにも菜の花が飾られている。 

             

 エントランスからロビーを抜け、展示室に入ると、高さ11m、壁面いっぱいの書棚に圧倒される。
 「大書架」と呼ばれ、約6万冊といわれる、蔵書世界を想像してもらう空間である。

             
                               (HPより拝借)

 記念館は司馬作品との対話、自分との対話を通じて、何かを感じ取ってもらうことを設立趣旨としているそうだ。

             

             

     人間にとって、その人生は作品である。(司馬遼太郎)

 


 
            (つづく)


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