ワンダースター★航星記

写真を撮るとは、決して止まらない時間を止めること。旅や日常生活のインプレッシブな出来事を綴ったフォトエッセイ集です。

しはつみち・磯歯津路・始発路 ~古代の幻の道

2019-03-30 | 平野ヒストリー

しはつみち・磯歯津路・始発路 ~古代の幻の道

 日本書紀の雄略記に、「呉(くれ)の客人のために“磯歯津路”(しはつみち)を通した」と記されており、現在の長居公園通りの位置に磯歯津路という“古代の幻の道”があったと推定されている。

 磯歯津路は住吉津に上陸した渡来人が住吉大社を経て、平野区の喜連瓜破、長吉を経由し、首都である飛鳥(シルクロードの東端)を目指したとされる古代の国際街道である。

  “住吉”と“長吉”という地名の“吉”の符合が意味するもの。
  それは街道の存在があったからなのかもしれない。
 
 

 

 住吉公園の西端に建つ巨大な常夜灯は、昔、ここに港があったことを示している。

  

  磯歯津路は、当初、住吉街道に沿い、住吉大社を経て、現在の長居公園通りに合流する。

  住吉街道の途中、熊野街道と交差する四つ辻角にインパクトある古い建物がある。
  蔵造の建物に高燈籠があしらわれ、 国の登録有形文化財に指定されている。
  手作り味噌が名物の「住乃江味噌 池田屋本舗」さんである。
 
 
 
 
 
 
 また、周辺や街道沿いには歴史あるお寺や町家が点在している。
 
  お寺なのに鳥居。信貴山真言宗の東福寺。 
 
 
  荘厳浄土寺。山門前にニャンコが陣取る。
 
 
 
 
  すみよしギャラリー(住吉福祉会館)。
 
 
  木下家住宅。
 
 
 
 
 磯歯津路は長居公園通りに合流。長居公園から、長吉まで、沿うように続くとされる。
 街道脇の喜連、瓜破、長原には当時を偲ぶ数々の遺跡がみられる。
  
 
 
 「しはつみち」は「始発路」とも読める。
 新年度に向かう、この時期、“始発”というに言葉に、新たなる出発(スタート・旅立ち)をイメージする。
 

 

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