「落穂拾い」に込められたメッセージ ~大塚国際美術館・陶板名画の旅 ⑱
この名画が「地域清掃活動」に見える私は職業病だろうか。
実はこの「落穂拾い」には牧歌的な風景のなかにミレーの秘められたメッセージが込められている。
1856年から57年にかけて、ミレーは貧窮のどん底にあり、一時は自殺も考えたという。
そういう時期に描かれたのが、この作品で、「落穂拾い」とは、刈り取りの終わった畑に落ちている糧を一粒一粒拾っていく作業のことで、最も貧しい農民が行うつらい労働である。
おこぼれを必死に拾って生活の糧にする貧民階級の姿。
それをとり上げたミレーの作品には政治的メッセージが込められていると思うのは穿ちすぎだろうか。
ジャン=フランソワ・ミレー『羊飼いの少女』
ジャン=フランソワ・ミレー『晩鐘』
ジャン=フランソワ・ミレー『春』
ジョージ・ブルトン『家路につく落ち穂拾いの女たち』
ターナー・ウィリアム『ヴァティカンから眺めたローマ風景』
ターナー・ウィリアム『カルタゴ帝国の滅亡』
ターナー・ウィリアム『戦艦テメレール』
コンスタンブル・ジョン『干し草車』
コール・トマス「人生航路:青春期」
ヴィジェ=ルブラン・エリザベート=ルイーズ・『画家と娘』
フラゴナール・ジャン・オノレ『勉強(歌)』
ライト・オブ・ダービー「酋長の未亡人」
ダヴィット・ジャック=ルイ『レカミエ夫人の肖像』
アングル・ドミニク・アングル『泉』
アングル・ドミニク『グランド・オダリスク』
ジェラール・フランソワ『アモルとプシュケ』
ドラクロワ・ウジェーヌ・『民衆を導く自由の女神』
クールベ・ギュスターブ『エトルタの断崖、嵐の後』
マネ・エドゥアール『草上の昼食』
コロー・カミーユ・コロ『真珠の女』
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます