尾道千光寺2 (727×727)キャンバスに鉛筆
尾道を見下ろす千光寺の一番の印象は
ゴロゴロした大きな岩塊
巨石が境内の建物を
押しつぶすようなイメージで迫って
重なり合って転がっている
本堂の際から
その岩の一つに登ることも出来る
鎖が垂らされていて
それを支えに岩を登ると
一瞬岸壁をよじ登るクライマーに思える
岩の頂には
小さな社があって
座ると尾道水道が一望できる
そのゆるやかなカーブが
しなやかな龍の体躯に見えるのだ
するとこの坐っている岩塊が小さな石ころに思えた
足で蹴とばすような石ころの間に建てられた寺なのだと
路傍の小石に這い上がる
一匹の蟻
私は一人の人間であると同時に
一匹の蟻
スケールの世界を生きる実感が
なんとなく清々しい
千光寺の岩を描いた作品 2005年全興寺(大阪)個展より
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます