八、ピンクの銀河
長老シリウスが指し示した方向の、はるか彼方の宇宙にピンクの銀河がある。スケール号は真っすぐ、ピンクの銀河に向かって、宇宙を飛び続けている。
ピンクの銀河がどれだけ遠いのか誰も分からない、しかし何としてもピンクの銀河にめぐり会わなければならないのだ。それが神ひと様に会うための道だと、長老シリウスは言ったのだった。
「いつになったらピンクの銀河につくのでしょうね。」ぴょんたがうんざりしたように言った。
「みんな、しっかりレーザーを見ているんだ。何か異常があったらすぐ報告するんだ。」
「でも艦長、退屈だス。」
スケール号が光速航行を始めると、周りの光景はほとんど変わらないのだ。みんなは退屈していた。
そのときまた、スケール号の翻訳スピーカーから奇妙な声が聞こえて来た。
「ハハハ~ハハハッハ~ハハハッハッハ~ハハハハ~ハハハッハ~」
「またあの声が、」ぴょんたが息を飲んだ。
「お前は誰だ。」艦長が呼びかけた。しかし何も応答はなかった。
「ハハハハハハハ・・・・」
声は次第に小さくなってやがて消えた。
「気味が悪いでヤすな。」
「吉と出るか凶と出るかだスな、この声。」
「ピンクの銀河が近いのかもしれん。」
「本当ですか博士。」
「艦長、正面に巨大なものがあるでヤす。」
「ピンクの銀河か。」
「それは分からないでヤす。でも、とても大きなものでヤす。」
みんなはもこりんのレーザーの前に集まった。
「これは確かに大きいぞ。」博士が言った。
「よし、スケール号、通常航行にうつれ。」
「ゴロニャーン」
スケール号が通常航行になった。突然満天が星空になり、その星空を背景にして月ほどの大きさの星が二つ、手をつなぎ合っているように回転していた。
しかしスケール号の正面には、見えるはずの大きな天体はどこにも見当たらなかった。
「何もないだスよ。」
「本当だ、どうしたんだろう。」
「よく見てみろ。何かあるはずだ。」
みんなは目をこらして先の方を見た。しかしスケール号の前方には白い星のかけらが散らばる空間しかなかった。
「やっぱり、何もないだスよ。」
「しかしレーザーの方にはやっぱり映っているでヤすよ。」
「レーザーの故障ですかね。」ぴょんたが言った。
「いや、待てよ、これは暗黒星雲だ。」博士が言った。
「何ですかそれは。」艦長が聞いた。
「よく見てみろ、ちょうど正面の星空の部分だ。」
博士がその方向を指さした。八つの瞳がいっせいに、博士の指さすその方向を向いた。
「ちょうど正面に星の見えない部分があるだろう。」博士が言った。
「そういえば、そうですね。」
「まさか、またブラックホールじゃないだスか。それともチュウスケだスか?」
「いや、そうじゃない。まだかなり遠いために、気がつかないんだが。あれは宇宙のちりやガスが集まってできているんだ。黒く見えるのは星の光が通らないほど大きいからなんだよ。」
「ハハハハハッハハハッハッハハハッアハハハハッハッハハ」
宇宙の声がまた聞こえた。まるでその暗黒星雲から聞こえてくるようだった。
「スケール号、あの暗黒星雲に急げ。」
「ゴロニャーン」
艦長が命令すると、スケール号は真っすぐ暗黒星雲の方にすっ飛んで行った。
近づくにつれて、黒い雲で出来た星は大きくなって行き、ついにスケール号を飲み込む程になった。その大きさは、太陽系がいくつもすっぽりと入ってしまうほどなのだ。
「この中に入って行くんでヤすか。」
「やめたほうがいいだス。」
「ハハハハ~ハハハハ~ハハハ~ハハッハッハッハ~ハハ」
「この中に何かがいるようですね。」ぴょんたが声をひそめて言った。
「やめたいでヤす、艦長。なにかの罠ではないでヤすか。」
「チュウスケなら、間違いなくこれは罠だスよ。危険だス。」
「いや、このまま進もう。何なのか、確かめなくてはいつまでも心の中にひっかかったままだ。最大の注意を払って、進もう。」
「艦長の言うとおりだ。このまま進もう。」博士が艦長を支持した。
2対3で艦長の負けだが、そこは艦長の貫録だ。なんといっても博士から一人前艦長の称号をもらったのが大きな自信につながっている。
「スケール号、このまま進め。」艦長は皆に聞えるように大きな声で命令した。
「ゴロニャーン」
つづく
コスミックハッハッハ!?
あやしいですでヤすね~~;;
暗黒星雲!?
あやしいだスね~~~;
あやしいの二重奏!
一体!何が発生するのでしょう
艦長の勇気に敬服いたします。
スケール号みなさまのご無事を
お祈り申し上げま ^す^ ☆
艦長、引き返したいだス
罠にはまってからでは遅いですよ艦長!
スケール号の中は再び大騒ぎ。
待て待て、艦長の勇気に敬服するって言ってるんだから。私に賛成のはずだ。
けいふくってなんだスか。ぼたもちみたいなものだスかねえ、それ食べさせてくれるなら賛成してもいいだスが。
おいぐうすか、食い物につられてどうするんでヤすか
スケール号の宇宙への探検、これから面白くなりそうですね。
ですがだぶるってしまっただアンすが、
まかりんはぐうすかに
大賛成でアン ^す^♪
みんなでけいふくもちたらふくたべて
みんなのけいふくもち意識を、
ひとつの大きなけいふくもち意識に高め、
けいふくもちパワーがんば!
博士☆艦長☆スケール号☆を応援!
けいふくもちパワー!がんばろう♪
けいふくもち
あんこたっぷりおいしいよ
みんなで仲良くもりもりたべて
元気もりもり
けいふくもちパワーだ!
(あんこずっきーの・まかりん)
あんこは平和の使者でアンす ^ね^♪
のしてんてん博士の研究によると、神ひと様が存在する。スケール号はその神ひと様に会いに行く物語です。
話しは後半に入りましたが、まだまだ波乱が待っています。
是非一緒に旅をしてください^ね^
山親父さんのワークもすてきです。
箕面の山の自然がピントの合った切り口の写真で紹介していただいて、楽しませていただいています。
しかし私のコック帳にそんなものないでヤすよ。
だいふくもちみたいなものかなぁ
そうだスよ。あんこが入っているんだスから、けいふくもち。もこりん、今日のおやつにお願いするだス
これこれ、みんな、少しは遠慮というものを考えなさい。まかりんに迷惑だろぅ
でも博士、けいふくもちパワーもスケール号に捨てがたい。
艦長もあんこに魅せられたようだ。