画像は(めら・そく)より拝借
8日のニュースで知った悲しい事故。
事故というより、明らかな過失だが、現代美術を目指すものとして、あまりにも衝撃的だった。
現代美術作品が、5歳の子供を焼き殺してしまうとは、想像すらできない出来なかった事態に考えさせられた。
写真の木製ジャングルジム。その中におが屑を詰め込んで、ジャングルのイメージをつくり出した作品で、その意味は分かる。
子供たちも反応して、楽しげに遊んでいる。
新宿の神宮外苑のアートイベントで、日本工業大学の学生が作ったジャングルジムだ。
学生たちは、その演出効果をねらって、おが屑の中から光をあてようと考えた。その芸術的意味も分かる。少しでも心を作品に引き付けようとするアート感覚に間違いはない。
悲しむべきは、この光源とおが屑の組み合わせに現実感覚が持てなかったことだが、何故こんな悲しいことが起こったのか。残念でならない。
熱のイメージはあったはずだ。使用していた光源はLEDだった。当然だ。
しかし学生の感覚の中に、さらによきものにという意識が生まれたとき、それが身近にあった工事用の白熱ライトにつながった。
それを選んだのは、光の量がほしかったからだろう。
その時、白熱球の高温と、燃えやすいおが屑がどうして結びつかなかったのか。
教授の目に届かなかったところで何気なく起こした行為だったのだろうが、大学生がそんな感性を持っていないというのはどういうわけだ!!
どうしてもそこに思いがやって来て、考えてしまう。
学生にその意識がなかった。
それはつまり、体験がなかったということに尽きるのではないだろうか。
白熱球は高温になる、美術をやる人間なら、ギャラリーの照明で必ず触るほど身近にある。手袋なしには触れない白熱球を体験しなかったのか。
いや、そんな知識は、現代美術にたずさわる人間なら必ず持っている。
すると、熱+おが屑→→火という意識があまりにもなさ過ぎたということだ。
火の怖さを知らない?
台所から、炎が消える時代だ。
やけどをした経験もないのかもしれない。
過保護に育てられてきたということだろうか、
火がどういうものなのか、心の底から感じる機会が少なかったというしかない。
現代美術の意味は、人間の新たな可能性を追求していくことにある、温室から抜け出してワイルドな世界にでていくことが心情だ。その心の芯にあるのは、いかにして人を活かすかだ。
そんな現代美術の世界に、温室人間が、ただ見てくれだけに目を奪われて作品をつくる。中身が空っぽの作品をつくる。
こんな悲しいことは、二度と起こしてはならない。
犠牲になられた、佐伯健仁くんの幼い御霊に、
心より哀悼の意を表します。
怖かったでしょう。暑かったでしょう。苦しかったでしょう。
人の心に残る作品を作りたい身として、人そのものの命を刈り取る結果にやるせない気持ちを感じました。
そして、…私の恥なのですが、ニュースを見ない為、情報の提供に感謝しています。
最後に…のしてんてんさんにお説教されてしまうこと覚悟で…最近の若者 の事を申し上げたいと思います。
「デジタル化が進んで、五感が鈍っている」
…自身も含め、そう感じています。
理科の実験で危険な薬品も使えませんし、火に触れる機会は減る一方(実家がIHでした…)
何よりも、若輩者ではありますが
「実体経済よりも金融経済」…世界やその大元である自然への”実感”が薄れてしまった…この記事やあなた様の記事を見て、そう感じています。
どうすれば、その感覚を取り戻せるのかはわからず…ただの批難文になってしまいましたが…今後、私も含めて…課題ですね。
こんな事が二度と起きない為にも。簡単に人の命が失われる世界にしない為にも。
…長文大変失礼しました。
中高生でなく大人の領域である筈の大学生が、おが屑と熱で発火、という想像が出来ないことに、ニュースを見た時から違和感がありました。
そうか……経験がなかったのか。
経験がなかった、ごめんなさいでは済みません。幼い命が犠牲になってしまったのです。
でも経験のないヒトに、何故想像出来なかったのか、と責めるのも虚しい。
我々は裸足で裸で、荒野では暮らせません。遠い祖先から見たら信じられないくらい、基本的なことを知らない子孫でしょう。
中高年世代から見たら若い世代は、原始人と現代人くらい、違うのでしょうか?
だとしたら……どう伝えれば良いのでしょうか?
ただ私が不思議に思うのは、火が起きる前に焦げ臭い臭いはしなかったのかな?ということ。
燃えるときはたぶん一気だっただろうけれど、その前触れは必ずあったと思うのです。
展示物から離れていたのでしょうか。
悲しいニュースでしたね。
本当に 少し考えたら 誰でもわかることなのに
痛ましい事故でした
炎に包まれた少年の事考えると 胸が痛みます
皆様のお返事に変えて、コメントを記事の方に共有させていただきました。
ありがとうございました。
記事の方に私の想いも書きましたので、よろしくお願いいたします。