天台宗の大阿闍梨 酒井さんを知ったのは随分前のことで、千日回峰という過酷な行を行っている新聞か何かの報道だった。毎日40キロもの山道を歩く。雨の日も風の日も、熱があっても歩くという。それは私に強く響く何かがああった。その後、再び千日回峰行を行ったこと、そしてなくなったことなど、記事を見てそれとなく知っていた。
それが先日、追悼の記事を目にして、酒井さんが寺に入ったいきさつを知った。妻の自殺で苦しみ、比叡山の寺で三千礼拝に参加したのがきっかけだったそうだ。
民間の人が、己を穿つ道に入っていった姿が見えてきて、力づけられる気がした。
人は誰でも、今立っているところから始めることができる。
ただ黙々と進む人だけが、たどり着けるのだ。
歩み続けなさい。そういわれているようだ。
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