般若心経を読み解く？24（五次元的解釈）新感覚空体2

のしてんてん空体（you to）

１０号キャンバス１２枚組

「般若心経を読み解く」と同時進行していた絵画が完成しました

心の風景。心とは何か。

自分の体験を通して般若心経を読み解き、心とは何かという思索を続けてまいりました。そしてそこから見える心の風景を絵画として表現しようと、同時進行してきたのです。五次元に基づく思索がやがて「空体」という存在に行き着き、「空体」の理解と並行して制作していた絵画が今日完成しました。それは大きな喜びです。

私にとって思索と絵画は、自分の身体をも含めたその全体が芸術であるという意識であり、生きることがアートだという感覚なのです。大げさかもしれませんが、これは私にとっては大きな出来事なのです。悪しからずこの自己満足記事をお許し下さい。

まずは絵画の雰囲気です。

展覧会前なので、全体の画像は省略しますが、こちらの方がイメージとしては伝わるかもしれません。

さて思索の方ですが、本日未明、夢現の境目からオマエハナニヲモトメテイルノカという思考がおぼろげな意識の中で働き出しました。

空体のことです。

心にこだわりが無くなる（心無罣礙）を体験するとその瞬間、ささくれた心は消えます。嫉妬や不安も無くなり、本末転倒な妄想が消えると、心は波に見えるのです。

波は無限に広がって行き、やがて宇宙と一つになっていく。その実感は、たとえば温泉の湯船に四肢を弛緩させて浮かんでいる感じに似ています。これが空体の体感だと云ってもいいでしょう。全身が心地よい波であふれ、言いようのない幸福感が膨らんできます。

その至福のさなか突然、思考が現実に向かって動き出したのです。それは土砂で生き埋めになった人々のことでした。普段は意識の外にある考えですが、実は最も気にかかっていたことだったのです。

風水害による家屋流失、土砂崩れによって生き埋めになった人たち。膨大な津波被害、波にのまれた多くの犠牲者。火山噴火で命を奪われた私の知人。戦争のおぞましい悲劇。

そこに救いは無いのだろうか。考えなさいと言われているようでした。

私はこれまで、そんな人々の心を、悲惨と恐れの裏に隠して見ようとしていなかったのです。

生き埋めになった人の心を思い描くのは恐怖以上に、心が生理的に拒否していたのだと思います。

しかしそこに救いはないのか・・・。

気付かない意識の外側で、私はその救いを求めていたのではなかったのか。そう気付いたとき私は布団の中で完全に目覚めていました。

生き埋めになったその時、身体は土砂に圧迫され身動きできずに窒息するでしょう。痛ましいこれ以上ない苦しみと絶望。

しかしその時でさえ空体は無傷であり、自由でのびやかな波動を保っていると考えられます。その波に乗れば、窒息した土砂の中でも心は簡単に宇宙と一体になるのです。

それはまさに救いとなるのではないか。たとえ土砂に埋まって身動きできなくても、身体から空体に意識を移すだけで（不生不滅）の空に生きている自分に気付くのです。空は土砂の中でも空であり続ける。そして、

（私のお墓の前で泣かないでくださいそこに私はいません死んでなんかいません千の風に千の風になってあの大きな空を吹きわたっています。）

この「千の風になって」の歌は、単なるきやすめではなく、まさに空体そのもののことであると、思い至るのです。

五次元思考の最大のポイントは、千の風になって大きな空を吹きわたる空間の実在を、感覚的にも論理的にも認識できる次元に人間を昇華させてくれる力だと言えるでしょう。

複雑な心模様も 静かに安らいで眺めてみれば シンプルなエネルギーの流れだと分かる