草引きをしていて、厄介なのは、葉がちぎれるばかりで、根が抜けない草に遭遇した時だ。
今日絵に描いた草は、茎を上に伸ばさず、地を這う。根から離れたところで葉を上に伸ばす習性がある。
この草を引くときには、上に伸びた茎をつまんで引こうとしたら失敗する。葉がちぎれるだけで根は残ってしまうのだ。
この場合、葉に惑わされてはならない。
地面をよく見て、横に伸びる茎を見極め、それをたどって本体に迫る。中心をつかみ引き抜く。
まるで見当違いと思われるようなところに本体の中心がある。
そしてそれを引き抜くと周りに立ち上がっていた草の葉を触ることなく除草できる。
一面に覆っていた草の群生が一瞬に消える。
ある意味快感だが、ふと心の中を観る覆いがしたのだ。
心はこの草と同じではないのかと。
悲しみや苦しみが心にはびこる。
それを取り除こうとしても、その根をなくすことはできないでいる。
それはきっと、苦悩の方ををみすぎているためなのだ。
苦悩に対処して、それをなくそうと躍起になる。しかし、
本体は別のところにある。
ときに草引きも役に立つ。そう思う朝だった。
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