徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

双葉十三郎さん・・・

2010-01-15 20:25:46 | 映画
 映画評論家・翻訳者の双葉十三郎さんが、昨年末亡くなっていたそうだ。99歳だったそうだから大往生と言っていいだろう。僕が小・中・高校生だった昭和30年代、映画雑誌「スクリーン」に毎号載っていたこの人の解説や評価を必ず読んでいた。だから、今の僕の映画の見方や評価は、この人の影響をかなり受けている。ひょっとしたら、人生において、学校の先生たちよりも影響を受けているかもしれない。最近は、およそ映画評論と名の付くものは読まなくなった。たまたま、読んだとしても、まず信用しない。双葉さんほど信頼できる評論家はいないと思っているからだ。
 その双葉さんは独特の評価点を付けていたが、1940年代から1990年代までに日本で公開された洋画のうち、点数に換算して90点以上を付けたのは、下記の12本しかない。特に、80年代以降は1本も無い。今日の映画の質の低下を表していると見ることもできるだろう。
 心からご冥福を祈る。合掌。

■大いなる幻影(1937/仏/ジャン・ルノワール)
■河(1951/米/ジャン・ルノワール)
■恐怖の報酬(1953/仏・伊/アンリ=ジョルジュ・クルーゾー)
■疑惑の影(1942/米/アルフレッド・ヒッチコック)
■禁じられた遊び(1952/仏/ルネ・クレマン)
■サンセット大通り(1950/米/ビリー・ワイルダー)
■天井桟敷の人々(1945/仏/マルセル・カルネ)
■水鳥の生態(1953/米/ジェームズ・アルガー)
■突然炎のごとく(1961/仏/フランソワ・トリュフォー)
■野いちご(1957/スウェーデン/イングマール・ベルイマン)
■ザッツ・エンターテイメント(1974/米/ジャック・ヘイリー・Jr)
■スティング(1973/米/ジョージ・ロイ・ヒル)