玉名市の菊池川河口のヤマトシジミが激減したのは「かつての川砂の大量採取で海水が大量に入り込むようになったため」とする熊本県立大環境共生学部と国交省菊池川河川事務所のグループ研究結果がくまにちコムに掲載されていた。科学的に立証したということなのだろうが、地元ではずっと以前からそういうふうに言われていたので、何を今さらという気がしないでもない。減ったのはシジミだけではないはずだ。ムツゴロウやカニやかまつかやうなぎなども減ってしまっているだろう。かつてはこの辺りは豊かな汽水に恵まれた河口だった。母の実家が河口東岸の大浜なので幼い頃は夏休みになると多くの日数をここで過ごした。半日は川の砂浜で過ごした。泳ぎもここで覚えた。あのやけた砂のにおい、川をわたる風の爽やかさは今でも思い出す。その砂浜も今では無くなった。川遊びの舟が行き交い、橋の上から多くの子供たちが飛び込んだあの日の光景が戻ることはもうないのだろうか。
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