ブログ「ミューズの声聞こゆ」さんの昨日の記事で、アメリカの女優ジーナ・ローランズさんの訃報を知った。もう94歳になっておられたそうだ。訃報を知ってまず思い出したのは、カーク・ダグラスさんと共演した「脱獄(Lonely Are the Brave)」(1962)という映画だった。ダグラスさんが演じる脱獄した男は時代遅れの孤高のカウボーイ。その元恋人の役がジーナ・ローランズさん。今は男の親友の妻となっている彼女はかつて愛した男との再会にも嬉しさを抑えている。昔を懐かしむかのように遠くに視線をやる彼女の表情が胸を打つ。
この映画を最初に観たのが高校生の頃だからもう60年も前だが、この映画を観たという人に出会ったことがない。ところが20数年前、この作品がアメリカでは高い評価を受けているということを知って驚いた。60年代に一世を風靡したアメリカン・ニューシネマの先鞭をつけたと言われているらしい。デヴィッド・ミラー監督、渾身の一作である。
ジーナ・ローランズさんの代表作と言えばおおかた「グロリア」(1980)があげられる。しかし、僕は「脱獄」の彼女の方が好きだ。実生活ではジョン・カサベテス監督の奥さんであり、ニック・カサベテス監督の母親でもある。心からご冥福を祈る。
この映画を最初に観たのが高校生の頃だからもう60年も前だが、この映画を観たという人に出会ったことがない。ところが20数年前、この作品がアメリカでは高い評価を受けているということを知って驚いた。60年代に一世を風靡したアメリカン・ニューシネマの先鞭をつけたと言われているらしい。デヴィッド・ミラー監督、渾身の一作である。
ジーナ・ローランズさんの代表作と言えばおおかた「グロリア」(1980)があげられる。しかし、僕は「脱獄」の彼女の方が好きだ。実生活ではジョン・カサベテス監督の奥さんであり、ニック・カサベテス監督の母親でもある。心からご冥福を祈る。