徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

舞踊 「 舟 」 あれこれ

2014-04-20 15:46:35 | 音楽芸能
 一昨晩、玄宅寺で ザ・わらべ が踊った大和楽「舟」。この4分にも満たない小曲は、彼女らの演目の中でも最も「オジサン趣味」の演目の一つ。いつもこれを見ながら甘美な夢の世界にひたるのが楽しみなのである。

▼くるみさんが「前帯」で出てくる件
 この曲を踊る時、毎回ではないがくるみさんは「前帯」で登場する。中村花誠先生がどういう設定で振付されたのかお聞きしたことはないが、「前帯」は既婚女性か、もしくは遊女だろうと思われる。おそらく二人の登場人物は、大店の女将さんと行儀見習の娘、あるいは花魁と禿という設定なのだろう。この「前帯」スタイルは、くるみさんの背中から腰の見事な曲線が露わになり、えも言われぬ艶かしさを醸し出すのである。

▼歌詞が意味深な件
 冒頭の部分は聞けば聞くほど意味深だ。
♪舟は水棹よ 船頭さんの
 竿の 差しよで濡れもする
 嬉しがらせた 山鳥に
 一つ 進んじょうそれ舟歌を

「水棹(みさお)」というのは、底にさして、舟を操ったり、苫(とま)をかけたりするのに使うさおのこと。船頭さんのさおの操作と舟客との関係を男女関係に見立てているようにも読める。
「山鳥」は日中は「ツガイ」でいるが、夜は別々に過ごすという伝承があるらしい。いつもは一緒に夜を過ごせない男性と、今夜は一緒にいられる喜びを「山鳥」という言葉にかけているようにも読める。

※大和楽と「舟」についての関連記事は2013年11月3日の記事








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