縄文人(見習い)の糸魚川発!

ヒスイの故郷、糸魚川のヒスイ職人が、縄文・整体・自然農法をライフワークに情報発信!

隣りのヘンなおぢさん・・・手作り楽器体験会

2019年06月22日 21時08分07秒 | 整体・動法・稽古会・体験会

自宅向かいの保育園に、手作り楽器体験会の出前。


持参の楽器を説明した後に質問はありますか?と聞いたら、園児たちはハイハイハイと競うように手を挙げたので、内気そうな女の子に聞いたら「好きな食べ物はなんですか・・・?」と消え入るような声の質問・・・カワイイ( ´艸`)

 

普段の私なら赤ずきんちゃんの狼になって「おまえだよっ!」と襲いかかるポーズを取るのだが、流石に初対面の内気な園児が相手だから「バナナとチョコレートで~す」と、やさ~しく答えておいた。

紹介した楽器の多くは竹製の民族楽器だったが、身近な物を楽器にする遊びも教えた。

その一つが薬缶をラッパ代わりにした薬缶ペットで、「アンパンマンマーチ」の最後の部分で蓋をフワフワフワ~と開閉してビブラートかける所で大受け。

近所に住む、普段は何をしているかわからないヘンなおぢさん、あやしいおぢさん、怖いおぢさんの存在は必要でしょう。


日本の文化とは?・・・整体協会稽古会

2018年08月21日 08時25分33秒 | 整体・動法・稽古会・体験会

都内にある整体協会(俗に野口整体)の某支部で、竹細工の稽古会講師を務めた。

私はヒスイ加工職人である以前から、整体協会の教授資格者なのである。

刃物初心者ばかりなのに、6時間物も集注を切らさず凛然とした空気感を維持できたのは流石に整体協会会員。


水戸黄門と同じ着物に野袴を履く姿は、我々の稽古着。


斜めに「傾たぶいた」女の型は、前近代まで当たり前だった女性の嗜みで、東南アジアでも女性が鉈を使って薪割りをする時の姿勢でもあった。


対して男の型は、武術で「居合膝・居合座り」とも呼ばれる、やや右足を前に出して膝頭を立てた胡坐。


男女ともこの違いを各自検証してもらい、危険な刃物を慎重に扱い、モノを削るという感覚経験を通して身体を育てる事が主眼であり、一般的なモノ作り体験会とは次元を異にする。

昨今はインバウンド活動で外国人に日本文化を紹介するというけれど、民族衣装たる着物を自分で着ることができない、なおかつ着崩れない動きもできない人が日本文化を語れるのか?と疑問に思うし、そもそも和服着付体験やお茶の体験、参禅体験などが文化体験とする風潮のお気軽振りは如何なものか?と疑問がある。

愉しかった、瞑想しているようだったという感想が寄せられ何よりだが、想いや場を共有できる仲間と集えるのは人生の幸せに違いなく、我が人生も半分が過ぎ、多忙であることもあって、今後はお気軽お手軽な体験会講師依頼はお断りすることにした。


古武術式薪割り稽古・・・鳥肌が立った・・・人もいる(笑)

2017年08月09日 07時55分56秒 | 整体・動法・稽古会・体験会

南魚沼のカフェレストランgaiAでの古武術式薪割り稽古会と忍者入門講座、大雨の合間を縫って盛況のうちに無事終了。

斧持参のベテランが多く参加したのは、薪ストーブ愛好者や林業従事者の多く住む南魚沼ならではという事だろう。

 

参加者には、薪割り前に居合い用の日本刀を振ってもらい、ヒュ~ンという刃鳴りがしてから次のステップに進んで貰った。

刃鳴りがしないという事は、刃の形状と切れる動線が一致しておらず、その動きと速度では薪は割れないという理論。

次に昔の子供遊びの「釘差し」をしてもらい、「狙いを定めて命中させる」という感覚を覚えてもらう。

 

5寸釘の頭を持って半回転させて投げる釘差しに慣れたら、棒手裏剣の投げ方で「投げるから放つ」に慣れてもらう。

このことで刺さる速度と動線の確認をするのだけど、現代人には難しいのだ。

参加者には糞土師として「正しい野糞普及活動」をしておられるナチラリストの伊沢正名さんも!少年のように嬉々と稽古していた。

ラオスで買った斧身に自分で膝柄を付けた斧は、切り斧として試してもらった。

 

薪割りは古武術式の動きだが、その動きの必然性の理解と検証は整体の稽古会そのもの。

その中である参加者は「すげえ・・・今の説明を聞いて鳥肌が立ちました。」と、鳥肌がびっしりと立った腕を見せてくれた。

佳きかな佳きかな・・・。

未知との出会いである。

たかが薪割りといっても、整体的な視点から掘り下げていくと奥が深いのだ。

 


広島は暑い・熱い・篤い!

2016年07月22日 21時20分02秒 | 整体・動法・稽古会・体験会

広島から帰ってきた。

往路は酷い豪雨の中を運転したが、広島は晴天、そして暑かった。

ところが到着した日の夕方に物凄い夕立がザッと降って以降は涼しくなった・・・梅雨の最後っ屁というヤツらしい。

再び広島へ招待してくれたのは、佐伯区の市民団体「美鈴の杜」の会長のTさん。Tさんは閑静な新興住宅街の町内会長でもあるが、住宅街の裏手の「鬼ケ城山」の一部を買い取り、仲間たちと誰でも自由に出入りできる公園を作っている偉い人。花崗岩の岩山からふんだんに清水が流れてくる静かな杜。

 

広島到着の翌日は「積極人間の集い」という団体での講演会。その翌日が瀬戸内を繋ぐ「のろしリレー」での火お越しを担当した。

のろしリレーでの発火に成功・・・湿気があったので縄文式の摩擦式発火法ではなく、火打石での発火。

夏休み恒例の流し素麺は、近所の家族連れに大人気。

冷たい清水がジャンジャンと湧き出す遊びの環境は貴重で、今後はキャンプやコンサート、ドラム缶風呂なども計画中。皆さん熱い人ばかり。

流し素麺の後は、私は民族楽器作り体験会講師のお仕事。

 家族連れで賑わった民族楽器体験会。

こんな小さな子供でも十分ほどで竹ボラを吹けるようになるのだが、大人の方が難しいのよ(笑)

 

 左がこれまで教えてきたウナリ弓で、右側は小学生でも十分で作られる工夫をしたウナリ弓。

 

一週間の滞在中にご馳走になったお好み焼きは四食。

一年前に一度だけ連れて行って貰ったお好み焼き屋さんに再訪。私の事を「新潟の縄文の先生」と覚えていてくれた。店主は油を引かずにお好み焼きを焼く流儀だから、温度センサーで鉄板の温度を測るこだわり様。

 

お世話になった人は数え切れず、広島は熱血漢の多い土地、そして人情が篤い土地。

また来年も広島に行くことになりそうだ。

 

 


私蔵するにはもったいない!・・・先輩からの墨書と墨絵の便り

2016年04月23日 11時23分14秒 | 整体・動法・稽古会・体験会

某機関誌に寄稿した私の論文を読んだ整体協会の大先輩。

親しくお付き合いさせて頂くというにはあまりもキャリアが離れ過ぎて雲の上の大先輩なのだけど、論文の質問に答えているうちに親しくなり、最近は頻繁に手紙を頂けるようになった。

その手紙が尋常ではない・・・全て旧字、旧カナ使いの墨書、しかも水墨画が添えられているのだ。

達筆という事もあるが、下書きも無しでよくこれほどの文章と絵が描けるもんだと毎回感動している。近日中に額装や表装する予定。

糸魚川の民俗文化に興味を持たれたようで、けんか祭りの絵を描いて頂いた。見よ、この躍動感!

ギャルの絵を墨で描くという斬新さ!どの娘もカワイイ。

 

封筒に貼られた切手も毎回違う記念切手という念の入れよう。

整体指導者としても立派だけども、なんという心遣い、思いやり、そして溢れる才能!

あまりも素晴らしい内容に、私蔵しておくには惜しい・・・整体指導者としてだけでなく、何時か絵描きとして世に出てしかるべき才能だと思う。

整体協会には凄い人がいる。

 

 


広島の遊び場・・・美鈴の杜

2015年08月01日 09時13分11秒 | 整体・動法・稽古会・体験会

広島市の市民団体「美鈴の杜」に招かれて、火起こしと民族楽器作りの講師をしてきた。

この団体は、広島市郊外の新興住宅地の町内会が運営しており、精力的な町内会長の武村さんが中心になって様々な活動をしている。

美鈴の杜は、住宅地の裏にある小山の谷が遊びの拠点で、この小山の頂きからは広島市内と瀬戸内海が一望できる絶好の遊び場。

火起こし体験会の翌日は、この頂きから狼煙を上げて「全国狼煙リレー」に参加する事が予定されている。

広島各地を観察すると、山や岩場は花崗岩帯が多いようで、谷筋や瀬戸内の砂浜は花崗岩が崩れた明るいベージュ色の真砂(マサ)ばかり。

特に美鈴の杜は、湧水が豊富だから遊びのフィールドには絶好・・・花崗岩帯の湧水は美味いのだ。

真夏の片道780キロの軽自動車の旅が始まった。

小学生対象だと二人一組の「紐キリ式の発火法」だと(練習は必要だが)発火が容易だ。この日は大人がサポートして全員が発火に成功して歓声があちこちから挙がっていた。博物館などでは舞錐式発火具を使った発火法を教える所が多いのだけど、これは江戸時代に考案された発火具で、その事を知らずに「縄文式発火法」と指導している学芸員さんも多い・・・自分の専門以外は興味が無いのか、プロとしてはちょっと不勉強ですな。

水場があるとこんな微笑ましい風景が観られてヨロシイ。ベージュ色の真砂(マサ)は、粒度が粗いので汚れても乾くとパラパラと砂粒が落ちてくれる。

豊富な湧水があるから、10m以上もある流し素麺だってできる。素麺の他にブルーベリーやミニトマトが流れてくる「美鈴の杜特製素麺」

 流石に広島だと笑えるのが、アウトドアでも業務用のお好み焼き鉄板が用意されていた事。熱源はプロパンガスの本格派である。

 広島の人はおおらかでモテナシ上手・・・第二の故郷がまた増えた。

 

 

 


「女たちの審判」・・・フェリーニに映画化して欲しい小説

2015年03月14日 23時22分23秒 | 整体・動法・稽古会・体験会

整体の大先輩の紺野信吾さんの書いた小説の処女作が、この春に日経文学大賞を受賞して、受賞作「女たちの審判」が今月出版となった。

山形県白鷹町で整体道場を持つ指導者だけあって、「文章を身体に見立てて、整体操法するように小説を書いた・・・」のだそうだ。

 

死刑囚を巡る人間模様が綾なすこの作品は、まるで中世の絵巻のように、俯瞰的な描写で淡々と展開していく。

読み進む内に、とてつもなく切ない、答えの出ない混沌とした世界に引きずり込まれた。

審判するモノが審判されるモノであり、陪審員の視点を持つ読み手こそが審判される立場である事に気が付いて愕然とする。

それでも・・・泣くしかない、笑うしかない、そして生きていくしかないのが、ヒトの世というもの。

イタリアが生んだ「映像の魔術師」、フェデリコ・フェリーニ監督が生きていたら、映像化して欲しい小説。

名画「カビリアの夏」の主人公カビリアのように、登場人物たちは涙を流して力なく微笑み、それでも生きていくのだ。

 

紺野さんの稽古場は、築百年を超える納屋を改装したもの。モノクロ画像が似合う。

まるで「たそがれ清兵衛」に出てくるような雰囲気。

元ボクサーにして、誕生日が同じの一歳上の兄貴分として親しくして頂いていたが、やっぱり尊敬に値するホンモノのヒト。

 

小説を書いた紺野さんが整い、登場人物も整い、そして読み手が整い、混沌のまま浄化されていく。

整体指導者が文章を書くと、こんな小説ができるのだ。

ご一読のほどを!

 

 


夏は忙しいのだ・・・丸木舟・火起こし体験会

2014年08月02日 09時50分38秒 | 整体・動法・稽古会・体験会

旅の疲れが抜けないまま、青森から帰ってすぐに県立海洋高校の授業で丸木舟体験会。
本当は小泊~筒石間往復10キロ航海をしたかったのだけど、授業のカリキュラムや天候の関係で防波堤の中での試乗会にとどまった。

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それでも四年前の日本海縄文カヌープロジェクト設立時に、地元の海洋高校と連携したい旨を相談に行った。その時は対応に当たった事務方は取りつくシマもなかったのに、今回は現場の先生からの要望で実現したのが嬉しい。

海洋高校は年々入学者が減ってきており、そのことに危機感を持つ松本先生から海をテーマに新風を吹き込みたいのだと相談を受けたのが去年の冬のこと。

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青いライフジャケットを着ているのが松本先生。山岳部顧問の山男だけど、漕いでもらったらガシガシと上手に漕いでくれた。まだ私の体力は回復していなかったので、後半は船尾の艇長役を替わってもらった。

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  微妙な年齢の高校生が相手だから、学校の授業でカヌーや丸木舟を漕がした場合、好奇心旺盛で熱心な生徒もいれば、白けた感じの生徒もいる。学校の先生は大変だ。


体験会の翌日からは、糸魚川市内の本町通りにある「糸魚川の町屋文化を守り伝える会」主催で、日本海縄文カヌープロジェクト展の開催。

今回は、日本海縄文カヌープロジェクトの設立時から、「海のヒスイ・ロード」航海実験まで、これまでの歩みが解るように工夫された企画展。

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初日の夜は歩行者天国でもあったので、友人達が激励に来てくれた。
壁一面に日本海縄文カヌープロジェクト関連の新聞記事などを張り巡らす展示と、私のコレクションの縄文土器や石器など展示。

この会は、「ぴあにゃん」で有名な糸魚川出身の童話作家の小川英子さんが主宰しており、彼女の実家である旧倉又茶舗の町屋を使って様々な企画をしているのだ。

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旧倉又茶舗さんの奥は、鰻の寝床そのままの町屋。
昔ながらの三和土(たたき)の土間があり、風が吹きぬけてくれるから真夏でも涼しい。
井戸も復活させたので、訪れた子供たちは井戸のポンプに取付いて、面白がって水を出していた。

7月27日には、私が講師の火起こし体験会も開催。
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参加者には発火道具を作る所から体験してもらった。
発火道具作りをすることで火が起きる理屈を学べる。
個人的にはそこのところが最も重要だと思うし、小川さんもそのことに賛同してくれた。

参加者が作った道具で火が起きない・・・なんでだろう?

そこで指導者が道具や体の使い方をチェックして、どうして火が起きないかを教える。

場合によっては発火道具を直したり、発火の補助をしたりして発火に成功させる。

こんなプロセスがあってこそ、参加者は火が起きる原理が理解でき、体験会の後でも独自に発火に成功するのだ。

実際に発火法体験会参加が二度目のOさん親子は、私の指導無しでも発火に成功したので、周りの人の面倒をみてもらった。
成功した人が教える・・・いい循環である。

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今回教えたのが手で竹を回転させるキリモミ式発火法と、小型の弓を使った弓キリ式、そして小学生でも比較的簡単に発火できる紐キリ式の3つ。

多くの地方自治体や博物館主催の火起こし体験会で教えているのは、丸い円盤を上下に動かして発火させる舞キリ式発火法が主流。

舞キリ式は、それほどの技術も体力もいらないという利点はあるが、発明されてから二百年ほどしか経っていない新しい技術。

そこの所を知らずに古代の発火法として教えている指導者が多く、また事前に揃えた道具を使わせるだけの内容が多いようだ。

これでは「やったことがある」というだけ経験であり、「できる」というレベルには程遠い。

自分の手で道具作りして、考え、工夫すること・・・このプロセスは外せないし、本来の体験会の意義や在り方だと思う。

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発火に成功すると、やんやの喝采。
発火できなかった子供たちがいたとしても、こんな雰囲気を体験してもらうだけでも成功。

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摩擦で起こした小さな火種をほぐした麻の繊維に包み、手で回して空気を入れると、突然に炎が立ち上がる。
参加者が「うわ~!」と驚く顔を観ることが私の愉しみ。

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友人の青年会議所グループは、一度や二度の発火成功に飽き足らず、代わる代わる賑やかに何度も繰り返しキリモミ式に挑戦していた。

自分で起こした火で煙草を吸いたいという一念である(笑)
右端の嶋田君は、煙草に火を付けようとしている所。

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苦労して火を付けた煙草は身に染みて本当に美味い。
子供たちに、大人が本気に遊んでいる姿を見せることは大事だ。

火起こしに飽きたり、諦めかけた子供たちが「えっ?そんなに楽しいの???」と、興味津々で周りに集まってくるのだ。

医者から禁煙を勧められていた人も、「美味そうだなあ~、もう禁煙止めた!」と火起こしに取り組み、煙草をふかす・・・おおらかな時間が流れていた。

子供の近くで煙草を吸うなんて、と苦情が出そうだが、「楽しい」という感覚を共有できている場では、多少のマナー違反は勘弁してもらいたい。

もちろん喘息の人の前では煙草は厳禁だし、嶋田君も煙草に着火した後は外に出て美味そうに吸っていた。

仕事は楽しく、遊びは真面目にというのが私のポリシー。
体験会も、御田植式のような最後の行程だけを体験させるようなことはしたくない。
自分で考え、遊びながら工夫すること。
こういった大人の姿を子供に見せることが大事だと思う。


これから三内丸山遺跡に預かって貰っているシーカヤックを引取りに行く。
軽トラに乗って、シーカヤック旅では訪れることのできなかった内陸部のヒスイ出土地や、博物館、埋蔵文化財センターを訪れるゆっくりした旅の予定。

この旅が終わって、初めて「海のヒスイ・ロード」実験航海が完結する。
帰ったら報告書作りと仕事、それに縄文土器つくり体験会が待っている。
今年も熱い夏。


釘さし動法の動画!縄文サバイバル講座inワンネススクール

2013年08月10日 12時27分04秒 | 整体・動法・稽古会・体験会

7月31日、愉しみにしていた「縄文サバイバル講座 in NPO法人ワンネススクール」 ついに開講。

残念ながら記録的豪雨で川遊びは中止になったが、忍者ごっこというノリはそのままに薪割りや竹の楽器作りをして遊んだ。

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薪割りはもとはと言えば縄文土器を野焼きする必要から必要に迫られて始めたのだが、古武術研究家の甲野善紀先生に出会ってから、その薪割りも体術として行うようになったのだ。
下の写真は、俺が主催した薪割り稽古会に飛び入り参加された甲野善紀先生。


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また、整体の師匠であるN先生の「責任感や決断力、いざという時の行動力といった男らしさは、危険なモノを扱う経験によって完成する・・・つまり刃物を扱う経験は男になる上で必須の経験」という言葉で、古武術式の薪割りに整体の基本である動法を取り入れた。

動法とは、古の日本人の身体扱いのことで、俺は整体協会身体教育研究所の動法教授資格者として整体を教えているので、整体の稽古会として薪割りをするようになったのである。


ところがいざ薪割りを教え始めると、様々な問題に直面することになった。
現代日本人の多くは刃物を扱うという経験が少な過ぎて、斧や鉈を持っただけでビビッてしまい、斧を薪に命中させることすらできない人が実に多いのだ。
ヘッピリ腰・・・腰が引けてしまうのである。


薪に命中しても、斧が薪の上に乗っかるだけで、速度感のまるでない上品な動作。

そこでだ、慎重に狙いをつけて命中させる経験と、速度のある動きを併せ持った割り稽古(準備運動のようなもの)を色々考えて、昔の子供遊びの「釘さし」をさせてから薪割りを教えることにしてみた。
結果は大成功で、いきなり薪割りをさせるより格段に上達が早くなった。


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子供の遊びの「釘さし」は、釘を180度回転させるこんな持ち方。手首のスナップだけで釘は飛んでいく。

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俺が教えているのは、甲野善紀先生直伝の「根岸流手裏剣術」方式で真っ直ぐ釘を飛ばす方法。釘を持つというよりは、親指で軽く押さえて嵌めているだけ。
この持ち方だと、手首と肘が拘束されて体全体で投げざるを得なくなる。


例えばメンコやビー玉、オハジキは、狙いを付けて命中させるという点では合格だが、「危険なモノを扱う」という点では、釘さしには及ばない。
慎重さや真剣度がまるで違うのだ。

このことで、責任感・決断力・いざという時の行動力といった感覚経験を積んでもらうという目的であって、古武術として手裏剣を教えているのではないので念のため。
釘さしに関しては、整体稽古会の一環として「釘さし動法」と命名して教えている。



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ワンネスの自由時間に釘さし動法を子供達に教えてみたら、簡単なアドバイスだけで釘が刺さる様になっって夢中に遊びだした。
本来は地面に刺すのだけど、古畳があったので的にした。
これなら雨でも夜でも好きな時に釘さしができるし、気分は何時でも忍者!
あとは暇さえあれば「忍者ごっこ」・・・釘さし遊びに熱中だ。


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最初は遠慮して遠巻きにしていた女の子達も、男子がいない時を見計らって釘さしで遊びだす。
危険な遊びって魅力的なのだ。


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最初は釘の持ち方と投げ方を簡単に教えて、あとは子供たちの工夫に任せる。
・前方に人がいる時には釘を投げないこと。
・狙った所に真っ直ぐに釘が刺さること。
・釘がスパっと刺さること。
これだけを目標にするだけで十分。


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このような遊びは大上段に構えて真面目に教えるより、「忍者ごっこしようぜ!」と楽しく遊んだ方が子供達に伝わるに決まっている。

だからシノゴノと難しいことを説明せずに
「もっとスパっと動くと釘が刺さるぞ!スパッといけ、スパっと!」
「今の刺さり方はいい音がしたね!」
「真っ直ぐ刺さると気持ちいいだろ?」
というアドバイスや感想だけしていた。

子供たちが無心に釘さしする動画をアップしたので、ご覧下さい

YouTube: 釘さし動法・・・昔の子供遊びで鍛える教育プログラム