縄文人(見習い)の糸魚川発!

ヒスイの故郷、糸魚川のヒスイ職人が、縄文・整体・自然農法をライフワークに情報発信!

吉野の山に秘宝館が!しかも国際!・・・天河大弁財天社訪問記

2023年07月02日 07時18分56秒 | ぬなかわヒスイ工房
淡路島から奈良吉野山中の「天河大弁財天社」へ直行。
なんどか電話をいただいていたが面識のなかった柿坂大宮司をアポなし訪問したら、在宅しておられたので懇談。記録にはないが北海道の名付け親の松浦武四郎は、晩年に吉野の山を奥掛けする修行もしていたそうで、天河さんにも参拝していたに違いない。
 
作品を観たいと所望され、秘書役の女性が呼ばれて作品の撮影をしてくれた。ある壮大な計画をお持ちで、その時はお世話になるかも知れませんとのことだ。ムハ~ッ!
奈良から熊野に抜ける林道で、丸裸の山の斜面がいくつもあった。
健全な林業が営まれているのだろうか?素人だからわからんが、気持ちのいい光景ではないですナ。
その代わり僻村の世界秘宝館に潤いを感じるw
 
とりあえず海の見えるところまで車をぶっ飛ばす。神戸からずっと大都会と深い渓谷のルートだったので、水平線が無性にみたい。
 
 
 

勾玉カンザシと縄文カンザシ・・・淡路島の縄文音楽祭にむけて

2023年06月21日 07時22分59秒 | ぬなかわヒスイ工房
週末の淡路島の「縄文音楽祭」にむけて勾玉をつけたカンザシと本物のクルミのカンザシのデイスプレイ台をつくった。
ケースに入れると場所をとるし、手に取ってみた後に別のケースに戻されて商品番号や値段が一致しないことがよくあるので、今回から個別に値段タグをつけ、安い商品は均一値段に統一した。
 
今回のような音楽イベントでは高額商品は売れないから、気軽に買える値段の縄文テイストの商品を揃えたが、ヒスイ製品が売れなくても、いつか勾玉や石笛を買うなら「ぬなかわヒスイ工房!」と宣伝になってくれる。
 
そして糸魚川に興味をもって遊びに来てくれれば、点から面へ、モノからモノガタリへと飲食業や宿泊業にもお金が落ちる。
 
 
 

越後と讃岐の縄文コラボレーション作品・・・サヌカイト製鶏頭冠突起ペンダント

2023年06月17日 10時06分26秒 | ぬなかわヒスイ工房
デリケートなサヌカイトの勾玉つくりは、ヒスイより手間暇がかかる。
しかし瀬戸内で打製石器がつくられていた歴史と漆黒が魅力的で、扁平なデザインのペンダントにしてみた。
えらんだ線刻は火焔型土器の口縁部を飾る鶏頭冠突起(けいとうかんとっき)だが、すでに新潟県立博物館が大胆に簡略化したロゴマークにしているので、デザインが被らないように苦労する。
結局、たくさんある鋸歯状の凸凹を研磨しなけりゃならないので勾玉と同じくらい時間がかかったが、勾玉より気軽に身につけられるペンダントとして縄文ファンの心を射止めるのだw。
 
 
 

教えて気付く学び・・・ぬなかわヒスイ工房式の勾玉ワークショップ

2023年06月15日 07時00分40秒 | ぬなかわヒスイ工房
勾玉ワークショップの紐あなの穿孔は、錐もみ・弓きり・紐きりの3種類を試してもらったら、紐きり式が最もつかいやすかったそうだ。
紐きり式は初心者の発火法も同じだから、今後はワークショップのスタンダードにしようと思う。もちろん穿孔具の先端は竹で、石に竹で穴をあけることができるの!と参加者は驚いていた。
手前の赤い服の女性がやっているのは弓きり式、水色の服の女性が錐もみ式の穿孔法。
 
なかには三角形をしたヒスイの欠片をグリグリさせて貫通させた女性もいて、紐あながでかい縄文前期の滑石勾玉ならこんな穿孔法もやっていたかも?と気付きになった。
次回があるとすれば石英を潰して研磨砂をつくってもらい、濡らした竹の先端にくっつけて穿孔してもらおうと思う。作業効率はぐんとよくなるだろう。
休憩時には縄文式の石皿でコーヒー豆を擂り潰してコーヒータイム。みんなやりたがる遊びだ。
 
帰宅して後片付けをしていたら、目の前に土器の内磨きにつかうハマグリの貝殻があって閃いた。縁を鋭利に研ぎだせば丁子頭勾玉の刻みや腹部のえぐり、仕上げ研磨につかえそうだ。
帰路に小谷村の24時間営業の露天風呂で休憩。土曜日は車中泊の常連が夜中まで酒盛りをしてやかましいのだけど、日曜の夜は静かでよろしい。
 
人に教えると勉強になりますな!
 
 
 

 


ハードボイルドなコーヒーを「飲まずに死ねるか!」・・・荒川じんぺいさんの移動コーヒーショップ「野点庵」

2023年06月12日 09時15分30秒 | ぬなかわヒスイ工房
八ヶ岳南麓の縄文講座の前に、荒川じんぺいさんの移動コーヒーショップ「野点庵」に寄る。
荒川さんは流木造形作家やエッセイストとしてアウトドア雑誌「ビーパル」で連載していた時代から知っていたが、この日が初対面。
冒険小説を中心に2,000冊もの装丁をしたイラストレーターでもあったことを教えて頂き、「ハードボイルドだど!」「読まずに死ねるか!」の内藤陳さんなど、交友のあった作家たちとの思い出話をお聞きする。
 
荒川さんに作品を見せていたら、もしかしたら縄文の勾玉ワークショップ講師の山田さん?と声をかけてきた男性がいた。
今回の勾玉ワークショップ主催者の多田氏の友人で、滋賀から漬物つくりワークショップの講師に来ていた中川仁さんだそう。コーヒーを誘って荒川さんの話を聞く。
 
現在の荒川さんは晴耕雨読で悠々自適に、曜日によって三分一湧水公園や井戸尻遺跡前でコーヒーを提供しているとのこと。コーヒー色の軽トラをみたら寄ってみるべし。
日本の冒険小説やアウトドア黎明期の生き証人の淹れるハードボイルドコーヒーを「飲まずに死ねるか!」
 
 
 

 


縄文翡翠ワンド誕生!・・・「ハリーポッター」で人気がでた魔法の杖ワンド

2023年06月06日 07時25分53秒 | ぬなかわヒスイ工房
ぬなかわヒスイ工房謹製「縄文ヒスイワンド」でございます。
ワンドなるものとは?魔法使いの杖らしいw
 
ここ数年、先端に水晶をつけた棒をもった来客が増えてきて、訳をきいたら映画「ハリーポッター」に登場してから人気が出たグッズだそう。
 
そこで「ハリーポッター」を観たら、主人公が「選ばれたエリート」「天才の家系」というベタな設定だけで興味が失せ、最後まで観ることができなかった・・・ヒマラヤ山中で苦行を積んで身につけた魔法ならいいのだが( ´艸`)
青ヒスイでござります。
 
ワンドは人によってはヒーリンググッズ、あるいは魔女コスプレグッズ?と用途や意匠は様々なようだ。
天然国産赤メノウでござります。市販の赤メノウは着色したブラジル産が多いので貴重なのです。
 
スピリチュアルやヒーリング方面には半径50m以内に近づきたくないタイプだが、縄文好きのヒスイ職人として創作意欲が湧いた。
 
自己満足に終わらず、女子のハートを鷲掴みするモノに仕上げるために試作品を魔法使いっぽいご婦人たちにメールしてみてもらい、アドバイスをもらっているところ。奥しゃ~ん、よかろーもん?と、縄文イベントで売るのである。
 
 
 
 

縄文ヒスイ漫談トーク会のご案内・・・ヒトとヒスイの物語

2023年06月05日 08時25分45秒 | ぬなかわヒスイ工房
縄文ヒスイ漫談をしながら、午前中は「海のヒスイロード検証実験航海」のトーク、昼から出土品の勾玉の複製ワークショップやります。
縄文時代の勾玉の複製ワークショップは珍しい、というか誰もやってないかも。もちろん紐孔は竹であけるし、糸魚川の縄文人が愛用していた「手取層群の砂岩」でつくった治具も使用。
 
途中で古武術ワークショップになったりの脱線も見込まれるw
 
 

 


手強しサヌカイト・・・サヌカイトの縄文テイストの石笛と勾玉をつくってみた

2023年06月03日 06時44分31秒 | ぬなかわヒスイ工房

今月末に淡路島の縄文イベントに呼ばれているので、ご当地で打製石器につかわれていたサヌカイト(古銅輝石安山岩)の作品をつくり溜めている。

珪質化(ガラス化)した石質はデリケートで研磨傷が残りやすく、磨製作品には難しい石材だ。

その反面、ヒスイよりモース硬度は高くても頑丈さ(タフネス)は低いので線刻は楽だし、黒地だから目立ってよろしい。
黒光りした勾玉もシックでいいのだが、高画質の写真撮影だと微細な古銅輝石?のツブツブがホコリのように見えてしまい、写真映えがしない難点もあるから対面販売限定品ですな。
 
メノウもふくめて珪質化した石材は手研磨より二段階くらいにわけてバレル研磨をした方が効率がいいのだが、手研磨で仕上げる流儀だから更なる工夫が必要。
旧石器時代の石に詳しい人に見せたら、サヌカイトも艶ピカにできるんだ!?と驚いていた・・・プロですからぁw
 
 
 
 

縄文人の疑似体験・・・遺物に忠実な勾玉つくりワークショップ

2023年05月24日 06時23分18秒 | ぬなかわヒスイ工房
山梨で縄文イベントのワークショップを頼まれたので、以前からやってみたかった遺物の勾玉の複製をすることにした。
 
博物館などの勾玉つくりワークショップは、半製品を面取りするだけとか、自由なカタチにつくらせるが、ヒスイ職人がやるのだからひと味違う。
 
長者ヶ原遺跡出土の滑石製の牙状勾玉(きばじょうまがたま)の実測図になるべく忠実につくり、紐孔も竹で穿孔してもらうのだ。
だいぶ前に実物と似た色をしたネフライトでつくった牙状勾玉の複製。縄文早期末~早期の遺物だ。滑石ではまだつくったことはない。
 
遺物の複製は書道の臨書と同じで、製作時の工程を推測し、おなじ手の動きをする必要があるのだから、これは往時の職人の疑似体験であり、ワタシなるものからの脱却なのであるw。
滑石のプレートに実測図を写してもらう所からワークショップ開始。加工は紙やすりと竹を使う。
 
「平成の大首飾り」で243点もの遺物を複製した時、その学びの深さに驚き、以降の勾玉つくりに多大な影響をうけたので、臨書ならぬ臨作は大事なのだと実感した。
 
試作してみたら製作時間に1時間半ちかくを要したので、勾玉つくり初心者なら2時間以上はかかるだろう。
左が試作品で右が実物大の写真。惜しむらしくは後半に来客があってゴタゴタしたので、尾部の刻みの位置がずれてしまった。次回の反省点。
来客は香港から観光にきた鉱物学者の家族。
紐孔の穿孔は実物と同じ直径の位置でカットした竹の丸箸をキリに使用したが、掌が滑るのでテープを巻いた。ちゃんと実物とおなじ寸法の円錐台をした紐孔になった。
手作業に慣れていない人には箸が細すぎて力が入らないだろうから、ひとまわり太い竹に箸を差し込む方式も考案。
 
こういった治具を自分で工夫するのも、もちろん学びの内。
 
 
 
 

「赤毛のアン」の家が居酒屋風に・・・ぬなかわヒスイ工房改装工事

2023年05月14日 07時22分01秒 | ぬなかわヒスイ工房
見積依頼から半年もかかってテラス工事が完了したのは、業者が人手不足で一般客が後回しになったようだ。どうなるニッポン!
ともあれやっと玄関らしくなったし、雨の日でも外仕事ができるようになった。
 
これまで工房に看板はなかったのは、腕さえあれば人が訪ねて来るのだと自認していたためと、ちょっと照れくささもあった。
看板の素材は南洋材のウリンで、1mほど残っていた床材の端材。製作時間2時間也。
 
しかしながら工房近くまで来て迷子になり、電話で入口を聞いてくる来客も多く、看板をつくってもっと有名になってくださいと立派な銘木を贈ってくれる人までいたので、増築を機会に看板をあげることにした。
 
が、せっかく頂いた銘木が立派すぎて工房に似合わず、申し訳ないが床板の端材で自作。無駄にはしないからご安心を。
しまってあった民具を飾りつけたら、「赤毛のアン」の家をイメージした外観が民具居酒屋風に変貌した。オラにはこっちの方が似合ってるし落ち着く(笑)
暗礁にあてて変形したスクリューは、悪鬼を押し流すマジナイのつもり、赤い円筒状のものはハングル文字が書かれた蛸壺らしく、福を呼ぶマジナイのつもりと、それぞれ物語があるのです( ´艸`)
アイヌのウポポイ人形は長野の水害ボランティアの時に不用品をもらってきたもので、馬だか牛の荷鞍は土倉の解体で不用品をもらったもの。