前回記事の続編です。
東北新幹線の新青森開業によって突如として駅前温泉となった「東八甲田温泉」。前回記事では私が宿泊したお部屋などをご紹介しましたが、今回と次回はお風呂について触れてまいります。こちらの施設には「大浴場」と「ヒバ湯」という2種類の浴場があるのですが、今回記事で取り上げるのは「大浴場」です。
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2種類の浴場とも、番台があるホールに面しています。その番台には新幹線の八甲田トンネル貫通の際に採られた記念の「貫通石」が飾られていました。トンネルが開通し、新幹線が開業したからこそ、この温泉は駅前の至極便利な温泉宿に生まれかわったわけですね。
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番台の目の前にある「大浴場」。
青森県の温泉銭湯らしい実用的で広い脱衣室には、衣類や荷物を収める棚のほかにコイン式のロッカーがあり、またドライヤーも備え付けられています。
浴室内も青森県の温泉銭湯らしい佇まい。広くて天井高く、ほぼ全面タイル貼りで、壁に沿って配置されている洗い場にはカランもたくさん取り付けられています。そして複数設けられている温泉浴槽からはお湯が大量に溢れ出し、室内には湯の香が充満していました。
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男湯の場合、右側の壁に沿ってL字型に洗い場が配置されており、温泉のお湯が出るシャワー付きカランが計15ヶ所並んでいます。
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浴槽は4つ。手前から順に、ぬるい寝湯のような槽、水風呂、源泉そのままの熱い湯、そして中央に構える大きな主浴槽という順です。なお主浴槽には「ぬる湯」と掲示されていますが実際には適温というべき湯加減であり、源泉そのままの熱い浴槽と比べて相対的にぬるいということで「ぬる湯」とネーミングされているのでしょう。
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その主浴槽では熱い源泉に、後述する水風呂に用いられている井戸水と思しき冷水を加水して42~3℃に温度調整しています。湯口は湯面下に潜っていて、その先には固形物を漉すための布が巻かれています。いくらぬる湯と表現されているはいえ、42~3℃の湯加減ですら慣れない人ならば、主浴槽でも熱いと感じることでしょう。
なおこの主浴槽は、縁取りこそヒバ材が用いられていますが、浴槽内部はタイル貼りです。肩までしっかり浸かれる深さがあるので、湯舟に浸かった時には十分な入り応えが得られました。
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一方、熱い浴槽と水風呂は全体がヒバ材で構成されています。上画像では2つの浴槽が並んでいますが、奥が熱い浴槽で、手前が水風呂です。いずれも主浴槽に比べるとかなり小さく、4人前後が入ればいっぱいになりそうな感じだったように記憶しています。
熱い浴槽は私の体感で45~46℃。入った瞬間から脛がピリピリしますが、グッと堪えて肩まで入ると、不思議な気持ちよさに包まれました。そして次回記事で詳しく述べる滑らかなツルスベ浴感が非常にはっきりと感じ取ることができました。さすがに長湯できませんが、源泉の良さを体感したければ、ピリピリを覚悟してでも熱い浴槽に入るべきでしょう。
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一方、水風呂にはおそらく井戸水が張られているものと思われます。そして水風呂の水栓はメッキされたように金色に変色していました。その色合いに関係しているのか、実際に水風呂の水からは金気があるような感触が得られました。上述の熱い浴槽で体が火照った後にこの水風呂へ入ると、めちゃくちゃ爽快で気持ち良く、私は熱い浴槽と水風呂を何度も往復してしまいました。こちらに限らず、青森県の温泉銭湯は水風呂も良いんですよね。
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全ての浴槽から洗い場へ大量にオーバーフローしており、その流路となっているタイルの上は、温泉成分の影響により茶色く染まっていました。そして床を流れるオーバーフローの上でトド寝するお客さんの姿も見られました。トド寝もまた青森県の温泉らしい光景であります。
さて、次回記事ではもう一つのお風呂である「ひば湯」を取り上げつつ、こちらの温泉のお湯に関するインプレッションにも触れてまいります。
次回に続く
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東北新幹線の新青森開業によって突如として駅前温泉となった「東八甲田温泉」。前回記事では私が宿泊したお部屋などをご紹介しましたが、今回と次回はお風呂について触れてまいります。こちらの施設には「大浴場」と「ヒバ湯」という2種類の浴場があるのですが、今回記事で取り上げるのは「大浴場」です。
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2種類の浴場とも、番台があるホールに面しています。その番台には新幹線の八甲田トンネル貫通の際に採られた記念の「貫通石」が飾られていました。トンネルが開通し、新幹線が開業したからこそ、この温泉は駅前の至極便利な温泉宿に生まれかわったわけですね。
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番台の目の前にある「大浴場」。
青森県の温泉銭湯らしい実用的で広い脱衣室には、衣類や荷物を収める棚のほかにコイン式のロッカーがあり、またドライヤーも備え付けられています。
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浴室内も青森県の温泉銭湯らしい佇まい。広くて天井高く、ほぼ全面タイル貼りで、壁に沿って配置されている洗い場にはカランもたくさん取り付けられています。そして複数設けられている温泉浴槽からはお湯が大量に溢れ出し、室内には湯の香が充満していました。
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男湯の場合、右側の壁に沿ってL字型に洗い場が配置されており、温泉のお湯が出るシャワー付きカランが計15ヶ所並んでいます。
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浴槽は4つ。手前から順に、ぬるい寝湯のような槽、水風呂、源泉そのままの熱い湯、そして中央に構える大きな主浴槽という順です。なお主浴槽には「ぬる湯」と掲示されていますが実際には適温というべき湯加減であり、源泉そのままの熱い浴槽と比べて相対的にぬるいということで「ぬる湯」とネーミングされているのでしょう。
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その主浴槽では熱い源泉に、後述する水風呂に用いられている井戸水と思しき冷水を加水して42~3℃に温度調整しています。湯口は湯面下に潜っていて、その先には固形物を漉すための布が巻かれています。いくらぬる湯と表現されているはいえ、42~3℃の湯加減ですら慣れない人ならば、主浴槽でも熱いと感じることでしょう。
なおこの主浴槽は、縁取りこそヒバ材が用いられていますが、浴槽内部はタイル貼りです。肩までしっかり浸かれる深さがあるので、湯舟に浸かった時には十分な入り応えが得られました。
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一方、熱い浴槽と水風呂は全体がヒバ材で構成されています。上画像では2つの浴槽が並んでいますが、奥が熱い浴槽で、手前が水風呂です。いずれも主浴槽に比べるとかなり小さく、4人前後が入ればいっぱいになりそうな感じだったように記憶しています。
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熱い浴槽は私の体感で45~46℃。入った瞬間から脛がピリピリしますが、グッと堪えて肩まで入ると、不思議な気持ちよさに包まれました。そして次回記事で詳しく述べる滑らかなツルスベ浴感が非常にはっきりと感じ取ることができました。さすがに長湯できませんが、源泉の良さを体感したければ、ピリピリを覚悟してでも熱い浴槽に入るべきでしょう。
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一方、水風呂にはおそらく井戸水が張られているものと思われます。そして水風呂の水栓はメッキされたように金色に変色していました。その色合いに関係しているのか、実際に水風呂の水からは金気があるような感触が得られました。上述の熱い浴槽で体が火照った後にこの水風呂へ入ると、めちゃくちゃ爽快で気持ち良く、私は熱い浴槽と水風呂を何度も往復してしまいました。こちらに限らず、青森県の温泉銭湯は水風呂も良いんですよね。
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全ての浴槽から洗い場へ大量にオーバーフローしており、その流路となっているタイルの上は、温泉成分の影響により茶色く染まっていました。そして床を流れるオーバーフローの上でトド寝するお客さんの姿も見られました。トド寝もまた青森県の温泉らしい光景であります。
さて、次回記事ではもう一つのお風呂である「ひば湯」を取り上げつつ、こちらの温泉のお湯に関するインプレッションにも触れてまいります。
次回に続く
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