(2023年1月訪問)
前回記事に引き続き、イチゴの産地である苗栗県大湖郷の温泉を取り上げます。以前拙ブログで取り上げた大窩温泉は廃墟になってしまいましたが、その大窩温泉跡から左斜め(南東)方向に逸れる路地に入り、イチゴ畑に囲まれた坂をひたすら上って登ってゆくと、上画像のような門が見えてきます。ここが今回の目的地である「湯神温泉会館」です。早速門を潜って敷地内へ入りましょう。
門を潜ると坂道の勾配が急になり、更に進んでゆくとお宿の建物の前にたどり着きました。敷地全体が急な傾斜地に広がっており、本棟や宿泊棟、そして駐車場も傾斜地にあるのですが、駐車場を求めて無闇に上の方へ登ってしまうとスペースが無くなって難渋するので、車は無難に下の方で止めておいた方が良いでしょう。
本棟に入り、フロントで日帰り入浴の料金を支払います。露天風呂(大衆池)はフロントの右手にありますので、支払いが終わりましたら右へ進みましょう。なお今回は利用していないのですが貸切風呂もあるらしく、利用する場合は料金支払い後に一旦本棟を出て後方へ下ったところにあるようです。
なお露天風呂(大衆池)は水着と水泳帽を着用して利用します。男女別のシャワールームで水着へ着替えるのですが、狭い上に足元がびしょびしょなので(台湾の温泉施設ではよくあります)、ちょっと着替えにくいかと思います。コインロッカーは10元有料です。
露天風呂(大衆池)は大きな三角屋根に覆われており、上下二段に分かれています。私の訪問時には上下ともに多くのお客さんが湯浴みを楽しんでいらっしゃいました。
上段の浴槽は大きな木の葉のような形をした主浴槽で、大小に二分されており、全体の5分の4を占める大きな方は40℃未満の「常温池」で入りやすい湯加減に抑えられている一方、残りの5分の1は「高温池」とネーミングされており、私が利用した時には温度計が42℃を表示していました。台湾なのでぬるいお湯を好まれるかと思いきや、お客の爺さん婆さんは挙って高温の湯船に集まり談笑していました。
一方、下段には打たせ湯がたくさん並んでおり、ボタンを押すと勢いよくお湯が噴き出てきます。一つ一つは吐出口の形状が異なるので、ご自分が好きな形状を見つけながら打たせ湯をハシゴするのも面白いでしょう。もちろん、台湾の温泉施設ではおなじみの、首がもげそうなほど強烈な勢いでお湯が吐き出される沖撃湯もありますよ。
なおこの下段のプールサイドにはサウナ小屋もあるのですが、訪問時は使われていませんでした。
温泉のお湯に関しては、無色透明ですが、僅かに濁っているように見えました。湯口からはしっかりお湯が落とされているのですが、お客さんが多かったので、湯疲れしていたのかもしれません。主浴槽吐出口の湯を口に含んでみますと、重曹泉らしい味とともにお煎餅のような香ばしい風味もかすかに感じられました。あのお煎餅風味は何に由来しているんだろう・・・。なお湯中ではツルスベの滑らかな浴感を楽しむことができました。
主浴槽はちょっとお客さんが多くて騒がしかったので、階段を上がったところにある小さな浴槽に行ってみました。4〜5人サイズで底にご当地名産のイチゴが描かれており、「按摩池」と名付けられています。屋根の柱にボタンがついていたので、試しに押してみたのですが、たしかに浴槽内に水流が発生するものの、按摩と言えるほどの勢いはなく、背中をサワサワとくすぐる程度でした。機械の調子が悪かったのかな。でも湯加減はちょうど良かったので、私はしばらくここでのんびりお湯に浸かっていました。
この「按摩池」へ上がる階段ではブーゲンビリアが綺麗に咲いていました。1月といえば日本では厳冬の真っただ中で、お花とは縁のない季節ですから、1月にこのような綺麗な花が見られ、春を先取りできて嬉しい気分でした。
傾斜地の高台に立地しているため見晴らしが良く、また緑に囲まれているので環境も良好です。台湾の田舎の屋外温泉施設にありがちな音楽(演歌)垂れ流しということはなく、寧ろ周辺から鳥の囀りが絶え間なく聞こえてきます。
環境の良さがお客さんを惹きつけるのか、常連のおじさんおばさんが途切れることなく談笑していらっしゃり、ちょっとした社交の場にもなっているようでした。
温泉の成分表示見当たらず
苗栗縣大湖郷大寮村大窩1-10號
ホームページ
露天風呂8:00~21:00
200元
ドライヤーあり、コインロッカー10元有料
私の好み:★★
.
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます