「一関市博物館」 2009年10月18日(日)
2009年10月18日(日)、一関市博物館(厳美町字沖野々342)の南側には木々が沢山植えられています。その中にダンコウバイ(壇香梅)と思われる鮮やかに黄葉した木がありました。また、少し離れた日当たりのよい所にも(葉はまだ青々としていましたが)同じ名前の木と思われるものが花芽を沢山つけていました。
ダンコウバイ(壇香梅) クスノキ科 クロモジ属 Lindera obtusiloba
暖地の山地に生える落葉小高木。まばらに枝分かれして高さは3~7mになる。若枝ははじめ緑色で長い軟毛が密生するが、後に毛は落ちて灰黄褐色になり、皮目が多い。樹皮は暗灰色で滑らか。葉は等間隔に互生し、葉身はやや厚く長さ5~15㎝、幅4~13㎝の広卵形あるいは扁卵円形で、葉縁は全縁、3脈が目立つ。多くは先が浅く3つに切れ込み、裂片は鈍頭。葉の基部は切形あるいは浅心形。葉の表は鮮緑色ではじめ帯黄褐色の軟毛があるが、後に無毛。裏は帯白緑色で、はじめ淡黄褐色の長い毛が密生するが後に落ち、葉脈上と基部に残る。葉柄は1.5~3㎝。秋になると透き通るように黄葉して人目をひく。この季節にはもう来春の蕾ができている。
同じクロモジ属のシロモジも葉が3裂して似ているが、シロモジの葉の各裂片の先は鋭角となり、また、三行脈の分岐が葉の基部より少し上であることから区別できる。花期は3~4月。葉が開く前に前年の葉腋に無柄の散形花序を1~3個つけ、芳香のある鮮やかな黄色い花を枝いっぱいに開く。この黄色い花が咲いてよく目立つことから、ウコンバナ(鬱金花)とも呼ばれる。また、シロヂシャとも呼ばれる。アブラチャンと似ているが、枝が太く、花の色も鮮やかでぼってりしている。雌雄別株。雄花序には6~7個の雄花がつく。雄花には花被片が6枚、雄しべが9本あり、雌しべは退化している。雌花は5~6個ずつ集まってつき、花被片が6枚、仮雄しべが9本、雌しべが1本ある。小花柄には毛が密生する。果実は直径7~8㎜の球形で、9~10月に赤色から黒紫色に熟す。材は芳香があり、楊枝や細工物に使う。用途:庭木、花材、薬用。
分布:本州(関東地方・新潟県以西)、四国、九州、朝鮮、中国。