岩手蘭友会主催の「第23回岩手洋らん展」が、奥州市水沢区横町のメイプル4Fで始まりました。、デンドロビューム、パフィオペディラム、シンビジュームなどと共にファレノプシス/コチョウラン(胡蝶蘭)も幾つか展示されていました。ただ、名札がついていたものは5種類ほどしかありませんでした。
(上と下)ファレノプシス 不明 Phalaenopsis属
(上と下)ファレノプシス アマビリス Phalaenopsis属
(上と下)ファレノプシス マンニー Phalaenopsis属
(上と下)ファレノプシス スペシオサ バーテトウスピスPhalaenopsis属
(上と下)ファレノプシス 不明 Phalaenopsis属
ファレノプシス(Phalaenopsis)/コチョウラン(胡蝶蘭)
胡蝶が羽を広げている姿を彷彿とさせる優美な姿。日本では、古くから「コチョウラン」と呼ばれて親しまれています。学名はファレノプシス。白花以外にも沢山の種類があります。交配種は、贈答用としてもよく使われる大輪タイプがおなじみです。近年では、株高が20~30cmほどで、一回り~二回り小さいタイプも登場しています。また、そのほかの沢山の原種類が愛好家の間では熱心に栽培されています。開花期:1~12月(年間を通じて生長、開花可能。夜間温度が22℃以下になる日が1カ月続くと花芽が分化する。)
コチョウラン(胡蝶蘭)ってどんなラン?:日本において古くからコチョウランと呼ばれ、親しまれてきたグループは、ファレノプシス属を中心に品種改良された一群で、近縁のドリティス属(Doritis)と交配したドリティノプシス属(Doritaenopsis)も含まれます。ファレノプシスとはギリシャ語で「蛾のような」といった意味ですが、日本で生まれ定着した「胡蝶蘭」の愛称のほうが、このランにふさわしいと思われます。また、すべての洋ランの中でもこうした日本語の愛称が完全に定着した例は、このグループだけではないでしょうか。
コチョウランの原種は東南アジアを中心に約50種が知られ、主に樹幹や岩場に根を露出した形で着生し、直射日光の差し込まない湿度が高く通風の良好な場所を好んで自生します。栽培にあたってはこうした自生地の環境を念頭に入れる必要がありますが、一般住宅の室内や、家庭用温室などではこうした環境を再現することは現実に難しく、環境の変化に敏感なこのランを長生きさせるには相当に細やかな配慮が必要であるといわねばなりません。鈴木有城(ハナジマオーキッド)[以上、主婦の友社発行「やさしい洋ラン 最新品種と育て方180種]より