2010年3月20日(土)、奥州市水沢区黒石町の鵜ノ木新田という集落(北上川左岸沿いの道・14号線)辺りと思われる「大沢沼釣公苑駐車場&トイレ」がある近くの民家の庭に植えられている紅梅が花を沢山咲かせていました。6日前にこの道を通ったとき、既に咲いていました。北上川の両岸で釣りをしている人たちがいました。
ウメ(梅) バラ科 サクラ属 Prunus mume
比較的温暖な気候を好む落葉小高木で、樹高は5~10m、幹は直径60cmにもなる。若枝は緑色。葉は互生し、長さ4~10cmの楕円形または倒卵形で、先は尖る。花期はふつう2~3月で、葉が出る前に香りのよい花が咲く。花は直径2~3cm。花弁は5個が基本で、白または淡紅色を帯びる。花柄はほとんどない。
果実はほぼ球形で、細かい毛に覆われている。6月頃に完全に熟すと、黄色っぽくなる。花も実も日本人には深い樹木のひとつだが、もともと日本にあったわけではなく、古い時代に中国から入ってきた。ウメは中国の国花。万葉集にはウメを詠んだ歌が多いので、それ以前に既に栽培されていたことになる。九州には野生種があるといわれているが、これは栽培ものが野生化したという説が有力。
古い時代には花の観賞が主で、果実を梅干しなどに利用するようになったのは江戸時代以降である。果実を利用するウメを実梅、観賞用のウメを花梅と呼び、いずれも多くの品種がある。
花梅は次のようにいくつかの系統に分けられている。ウメ本来の性質が強いものを野梅系という。この系統は小枝が多いのが特徴で、小枝が刺状になったものもある。花は白色のものが多い。紅梅系は枝の髄が赤いのが特徴で、花も紅色のものが多い。豊後系は枝が太く、葉も花も大きい。花は淡紅色のものが多く、香りは少ない。葉の表面にはふつう毛がある。実梅の代表品種の豊後もこの系統に含まれる。アンズ系はアンズに近い系統で、豊後系より枝が細く、葉もやや小形で毛はない。実梅は果実の小さいものから大きいものまで、いろいろな品種がある。[以上、山と渓谷社発行「山渓ポケット図鑑1・春の花」より]
画像の紅梅は、豊後系の武蔵野(むさしの)という品種ではないかと思われます。