2010年12月5日(日)、奥州市水沢区「岩手蘭友会」(会長・佐藤勝雄)主催の「第6回秋の洋らん展」が、奥州市水沢区のメイプルで開催中だったので見に行ってきました。やシンビジウム、デンドロビウムなどのラン(蘭)が約100点ほど展示されていましたが、それらの中にパピーラブ’トルー・ビューティ’という名のレリオがありました。
レリオ・パピーラブ’トルー・ビューティ’ ラン科 レリオ属 Laeliocattleya (Lc.)Puppy Love 'True Beauty'
パピー・ラブ Lc.Puppy Love:C.Dubiosa×L.anceps、1970年登録。花弁と萼片は淡桃色で、幅は広くはないがよく開張する。唇弁は白桃色に弁先に紫紅色、中央から喉部に黄色が入る。蕊柱は露出し白色。片親のアンケプスL.ancepsの花形に似るが、上品な色彩と可憐な美しさが人気を呼んだ。花径は12㎝ほどで、長い花茎に3~4輪くらいつく。開花期は冬。
[個体]’トルー・ビューティ’'True Beauty'HCC/AOS アメリカの植物特許を取った個体で、上品な色彩に人気が集まり、一世を風靡した。現在でも同じような交配種が少なく、多く栽培されている名花。
レリオ属 Laeliocattleya (Lc.):Cattleya(C.)×Laelia(L.)、1963年に登録された人工属。大輪系にはプルプラタpurpurata、テネブロサtenebrosa、クリスパcrispa、グランディスgrandis、ペリニイperriniiなどのレリア属の原種の影響で、一般的に、花弁がカトレヤ属に比べて狭くなる一方、唇弁はバランス的に、花弁や萼片に対して大きくなる傾向がある。
そのほか、花色が様々で、開花時期も一年中と幅広く、私たちの目を楽しませてくれる。また、ミニ系を作出するには、プミラpumila、シンコラナsincorana、ルベスケンスrubescens、フラバflava、ミレリmilleri、ブリゲリbriegeriなど、長花茎種作出には、アンケプスanceps、オータムナリスautumnalisなどレリア属の原種が交配親として使われている。[山と渓谷社発行「山渓カラー名鑑・蘭ラン」より]