2011年8月30日(火)、一関市末広町一丁目磐井川堤防に沿って道路がありますが、その道路沿いにある民家の庭に植えられているマンデビラが赤やピンク色の花を咲かせていました。
キョウチクトウ科 マンデビラ(チリソケイ)属 Mandevilla:メキシコからアルゼンチンにかけて、広い範囲に100種以上が分布する木本性または蔓性草本植物で、葉腋と茎頂に総状花序をつける。花は先が5裂し、基部は漏斗状となる。葉は対生または輪生し、単葉。一般に「ディプラデニア」の旧属名で呼ばれることが多い。果実は長さ30㎝ほどの袋果だが、栽培下ではほとんど結実しない。
マンデビラ キョウチクトウ科 マンデビラ(チリソケイ)属 Mandevilla spp.
熱帯アメリカ原産の非耐寒性常緑つる性木本。旧属名のディプラデニアDipladeniaでも流通している。
園芸的に利用されている種としてはマンデビラ・アマビリス’ローズ・ジャイアント’M.×amabilis cv. .Rose Giant、ボリビエンシスM.×boliviensis、ラクサ(チリソケイ)M.laxa、サンデリM.sanderiなどがある。
アマビリスは、スプレンデンスM.splendensを片親にした交雑種だが、もう片親は不明。大型のつる性植物で長さ5~6mになるが、節間が長く広い場所でないとバランスがよくない。花は咲き始めは淡桃色で、次第に濃桃赤色へ変化していく。日本では’ローズ・ジャイアント’cv.Rose Giantの名で流通しているが、外国では’アリス・ジュ・ポン’cv.Alice du Pont と呼ばれているものも本種であろう。
ボリビエンシスはボリビア、エクアドル原産で、長さ4~5mになり、古株の基部は木質化し、塊茎状に肥大する。花は径5~6㎝程度で、芳香はない。まだほとんど普及しておらず、園芸的にはサンデリ種M.sanderiと間違えられていることが多い。
ラクサM.laxa はボリビア、アルゼンチン北部原産で、長さ3~4mになる。他種に比べて葉が薄く、茎も細い。花は筒部までほとんど純白色で、芳香があり、チリソケイChilean jasmineの名がある。
サンデリM.sanderiはブラジル原産で、長さ3~4mに育ち、古株は木質化する。ボロビエンシスの名で流通することがあるが、花色、葉の形状が全く違う。花は径6~7㎝で、淡桃色から濃桃赤色に変化するが、温度や光の生育条件でかなり差を生じる。周年開花性が強く、花壇に植えても春から霜が降りるまで楽しめる。プランターに植えて窓辺を飾るのにも適している。
栽培管理:ほとんど周年開花する性質があるが、日光によく当てることが大切で、夏を中心とした楽しみ方が普通である。サンデリ以外は蔓を伸ばすので、行燈(あんどん)づくりの鉢物とする。サンデリは、秋から冬に強く刈り込み乾燥休眠させ、春に一斉に萌芽させると、つるを伸ばさず花を付けるので、鉢物として栽培し易い。いずれも耐寒性は強く、過湿でなければ5℃以上で越冬する。挿し木で殖やすが、野生のものは実生も可能。カイガラムシの退治がポイント。花期:5~10月。
[山と渓谷社発行「山渓カラー名鑑・園芸植物」&同「山渓カラー名鑑・観葉植物」より]
https://app.blog.ocn.ne.jp/t/app/weblog/post?__mode=edit_entry&id=35864911&blog_id=82331 [peaの植物図鑑:一関市千厩町のマンデビラ/ディプラデニア]