2011年9月4日(日)、紫波郡紫波町彦部の機織館山(標高142m)の南側に「田圃の団地」のような所があり、山際の湿地に生えたツリフネソウ(釣舟草)が、紅紫色の花を沢山咲かせていました。
ツリフネソウ(釣舟草) ツリフネソウ科 ツリフネソウ(インパチェンス)属 Impatiens textori
細い柄の先に舟の形をした花がぶら下がっている。和名は、この花を花器の釣舟にたとえたものという。花を帆掛け舟に見立てたという説もある。庭に植えられるホウセンカ(鳳仙花)と同じ仲間で、水辺などの湿った所に生える一年草である。高さは50~80㎝ほど。茎は赤味を帯びるものが多く、節が膨らむ。葉は互生し、長さ5~15㎝の広披針形で、縁に小突起のある鋸歯がある。花期は7~9月。花は紅紫色で長さ3~4㎝。花が白色のものもある。
ツリフネソウの仲間の花は、いずれも花弁が3個ある。萼片も3個あるが、花弁と同じ色なので花弁のように見える。萼片のうちの1個は大きく袋状になり、先端は細長い距になっている。ツリフネソウの仲間の見分け方のポイントはこの距で、ツリフネソウは距が渦巻き状に巻き込んでいる。果実は細い紡錘形で、熟すと果皮が裂けて種子が飛散する。分布:北海道~九州。
[山と渓谷社発行「山渓ポケット図鑑2・夏の花」より]