ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

カフェ

2008年11月07日 | Weblog


昨日の続き。

「一番大変な仕事はパン屋だけど、逆に一番楽なのは
カフェというのはもう周知の事実、だよね」(私)
「まあ、だから皆やりたがるんだと思います」(T君)
「自分の趣味を生かせるし、圧倒的にのんびりと、と
いうイメージがあるし」(私)
「そうですよね」(T君)
「しかし、実際のんびりとしているということはそれ
だけ暇であり収入もないことを意味してるわけだから、
それだけで食っていくとしたら厳しいという現実もあ
る」(私)
「リタイアした人が、余裕の資金で始めるには最適で
すけど、採算を取ろうとすると難しいです」(T君)
「しかし、リタイアした人が開くカフェというより喫
茶店は、今ひとつ垢抜けないし、どうしても昔ながら
の喫茶店、珈琲専門店というイメージで、オープン
な感じがないんだよね」(私)
「カウンターに常連がいつもたむろしているってやつ
ですね」(T君)
「入り辛いことこのうえなしというあの空間」(私)
「そうなんですが、特に田舎の場合、カウンターとい
う存在はかなり重要なんですよ」(T君)
「結局、使う方は、空間を楽しむのではなく、マスター
との会話を求めているから、でしょう」(私)
「それなんですよ」(T君)
「いろんな人間の愚痴を聞く、ある種のカウンセラー
的立場が求められているわけだ」(私)
「全く興味のないことでも、合わせながらいろんな人
の相手は本当疲れます」(T君)
「確かに、仕事そのものは大したことなくても、人間
関係で疲れるというのがあるね」(私)

「結局、カフェと言っても、自分のイメージしている
ようなものは無理なんですよ」(T君)
「使う方に、そういうものを使う文化がないからって
ことだね」(私)
「ヨーロッパのように、生活の中にカフェが組み込ま
れているわけではないですからね」(T君)
「日本だとどうしても、常連の溜まり場、サークル活
動の拠点のような、一部の人のものという風になっちゃ
んうんだよね」(私)
「店主の個性を出せば、そういう趣味の人間が集まる
わけだから、僕の考えていたのも日本的な喫茶店と同
じことになっちゃいますけどね」(T君)
「ここは、同じカフェでも、ヨーロッパ型と、一時流
行った日本的な<まったりカフェ>を分けないといけ
ないね」(私)
「<まったりカフェ>にもならずに、結局は日本的喫
茶店という形になってしまう今の状況」(T君)
「そこが一番辛いとこか」(私)
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