例の航空幕僚長だが、太平洋戦争時であれば、本当に
頼りになる大将であったろう。
見るからに信念の人である。
しかし、信念の人というのは、時に思い込みが強い人
と同義語でもある。
自論に絶対的な自信を持つのは勝手だが、こういう立
場の人がここまで偏るのは、かなり問題だ。
本人は、そういう風に言う周りの状況こそが問題だと
思っているだろうが。
世が世なら、こういうタイプがクーデターの中心人物
だろう。
石原慎太郎などは、内心エールを送っているのではな
いか。
あと、本人は、歴代の首相の支持を得ているなどと証
言している。
同じ体質の首相として思い浮かぶのは、森(これは明
るみにでているし、同郷でもあるし、さもありなんで
ある)。
もう一人は、安倍ということになるか。
アパグループというのも、なんだか胡散臭さが付きま
とうし、この手の人間は今ひとつ信用できない。
過去の事実を、都合よく解釈する人間は、基本的に信
用は置けないのだ。
いろんな側面があるのが、物事なのだから。
「大日本人」という松本人志の映画があるが、確かこ
の映画、政治的な解釈で保守反動的と批判されていた
り支持されていたと思ったが、とりあえず、いろんな
見方がされる状況がより健全なのだと思う。
何故、いきなり「大日本人」かというと、ちょうど最
近、たまたま観たから。
そんな政治的な解釈は、多分、でてくる怪獣などを何
かの象徴として捉える故可能なのだろうが、はっきり
言って、映画自体はそれ以前の問題だった。
自分の遊びの延長で撮ったような作品でも、映画とし
て成立するのは成立するが、これは遊びのままだった。
映画のセンスを感じるところは、皆無に近い。
特別、シュールに感じるわけでもなく、耽美的でもない
し、物語として面白いわけでもなく、全体では悪評だ
らけだったが、この出来ではそれも仕方ない。
テレビ向きである。
実は、もう一本日本映画を観た。
「パビリオン山椒魚」という映画。
タイトルは面白そう。
しかし、...であった。
何となく、シュールなものを想像したが、これも「大日
本人」と同じく、全く観るべきところがなかった。
ひょっとすると「大日本人」よりもっと駄目かもしれな
い。
唯一の発見は、「オダギリジョー」はこの映画で「香椎
由宇」と出合ったのかということ。
それにしても、全てにおいて中途半端で、面白くないと
しか言いようがない映画だった。
なんだか、外れの日本映画を立て続けに観て、すっかり
損をした気分である。