ぴかりんの頭の中味

主に食べ歩きの記録。北海道室蘭市在住。

▲閉店【食】kocoroya 東室蘭中島町店 [居酒屋@室蘭]

2008年03月23日 22時01分44秒 | 外食記録2008
▲閉店 いつの間にか閉店 [2022.7.13記]
kocoroya 東室蘭中島町店(こころや ひがしむろらんなかじまちょうてん)[居酒屋@室蘭][HomePage][Yahoo!グルメ]
2008.3.7(金)18:00入店(初)
注文 ビール + つまみいろいろ

・内輪の飲み会にて。
 
・室蘭中島町の飲み屋街の中心部にある、5階建てくらいのビルの一階。魚民などいろいろ飲み屋が入ったビルです。以前は白木屋だったのが最近改装してこの店名になりました。まだ入ったことが無かったので、どう変わったのか興味津々。
 
・店内玄関。オシャレ居酒屋の雰囲気なモンテローザ系列のお店。
  
・各テーブルは壁で仕切られ、半個室のような内装でした。出入りの際、頭をぶつけないように少しかがむ必要があります。私は二回頭をぶつけました。一応、怪我防止のクッションはついてますが、根本的な設計に問題があると思います。酔っ払いにとっては、注意するのはとても無理。
・わざわざ予約してから行ったのですが、入ると店内の客は私達のみで拍子抜け。

・お通し:きんぴらごぼうのマヨネーズあえ。歯ごたえがしんなりしていて、シャキシャキ感がありません。この時点で微妙な違和感。
・二日禁酒して臨んだ飲み会だったので、最初のビールの一口はガツーン!ときました。うまーい!! ずいぶんと濃厚な味と香りに、「これはヱビスか??」と思わずビールのラベルを確認したところ、キリンの一番搾りでした。
 
・北海だこのカルパッチョ(609円)
 
・有機野菜のシーザーサラダ(504円)
 
・タラバガニのクリームコロッケ(609円):ぱっと見、それらしいコロッケではありましたが、揚げ方がまずいのか、衣が粉っぽくて妙な感じ。

・で、付け合せの野菜に目を留め、愕然としました。切り口が茶色く変色してしまっています。いったい切ってから何日経っているのか。。。食べても健康に害は無いのでしょうが、出された物はパセリまで残さず食べる主義の私でもさすがにこれには手をつけられませんでした。この葉っぱを見て、金曜の夜だというのに店にさっぱり客がおらず(私達の他は3組のみ)、スタッフも2~3名のみで回しているらしく寒々とした空気が店内を流れている理由を理解しました。
 
・鮭ハラスの炙り焼き(441円):この鮭は美味しかった。今回の料理のなかで唯一がんばっていました。
 
・そら豆と桜エビのクリームパスタ(609円):今回の残念賞。火の通し加減を間違ってクリーム成分がボソボソになってしまった、明らかに失敗作の素人料理。これを「クリームパスタです」と客に出せてしまうところがまた……これは、こういう物なのか??
 
・豊熟!もち豚カルビのねぎ塩焼き(504円):「塩焼き」と言いつつ思いきり味噌味でしたが、細かいことはこの際もうどうでもよく。こちらはちょっと美味しかったです。
・トイレに行く途中、厨房の前を通りかかると、暖簾の向こうから店員さんの楽しそ~うな話し声とバカ笑い、そしてタバコの煙が漏れてくるのを見て、この店はもう【末期状態】であることを感じました。個人経営ならあっという間に潰れるところも、大手チェーン店だとそこそこやっていけてしまうのが恐いところです。店の雰囲気もメニューも立地も良いので、料理のセンスのあるスタッフが一人でも入ればガラッと変わるのではないかと思いますが、このままほったらかしだとあと半年も経たないうちに店は無くなっているのではないでしょうか。可及的すみやかな対応が望まれます。

   
   
 
コメント (1)
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【本】天才になる!

2008年03月23日 08時00分53秒 | 読書記録2008
天才になる!, 荒木経惟, 講談社現代新書JEUNESSE 1371, 1997年
・"天才" 写真家「アラーキー」こと荒木経惟(のぶよし)と、インタビュアーである飯沢耕太郎とのやりとりをまとめて書籍化したもの。写真の技術的な話などはほとんど無く、自身の半生の回想が主な内容です。
・その名と風貌をチラッと見たことがあるだけで、その写真など詳しい予備知識は何もない状態で読みましたが、そうすると、ただの写真好きで、品のあまりよろしくないおじさんによる、感覚的な一人語りを延々と聞かされているような気分になってきてしまいます。少なくとも、写真集の一冊くらいは目を通して、著者が何者であるかをある程度理解した上で手をつけた方がよい本だと思います。
・「嘘をいっぱいしゃべってるからなあ。繰り返し話してると本当になっちゃうんだ。自分も思い込んじゃうからね。」p.25
・「オレは、性教育はまず剣玉で覚えたから。剣玉は性教育だからね。」p.27
・「だからやっぱりオレは応援演説のヤツなんじゃないかと思う。結局被写体の応援演説やってるんですよ。オレが撮る写真はみんな、いいとこ誇張してやってるだろう?」p.40
・「作家意識ってよくいうけど、下町ではそういう意識はないんだよ。芸術っていうよりは、芸能とか技能だね。」p.48
・「写真は記念写真がいちばん強いんだよ。何ていうんだろう。陳腐なことばだけど、一種のラブレターなんだよね。」p.53
・「だからよく見ると、下品な話、写真を見ただけで、その女の子とやってるかやってないかばれる。それを当てるのがうちの陽子はうまかったね。すぐばれちゃうんだよ。」p.54
・「そうだね、その気になればオレは一等賞になれるんだよ。こうやればいいってだいたいわかってるから。でも、一生懸命できないんだよ。トップはなかなかとれない。たいてい三等とか入選ぐらいしかならないの。」p.56
・「ダンディズムっていうよりは、本当の悲しい気持は見られたくないっていうようなことなんだよ。」p.64
・「どういうことかというと、テレビは画面が小さい、画面が小さかったら、クローズアップでなきゃいけない。」p.66
・「やっぱり映画って官能的なんだよね。写真って醒めてるじゃない。冷たいだろう。何でも官能が出ているのがいちばんだからね。もしかしたら、音とかいろんな要素が入っているからかもしれない。聴覚とか視覚とか触覚とか、五感に全部来られたら強いよ。写真一枚でひっぱたいたって負けちゃうよ(笑)。」p.72
・「要するに、テクニックは入ってから一ヶ月で覚えられるから、そんなもの試験では見ないっていう自身をもって、「オレはうまい!」って思ってやったの。」p.81
・「カメラっていうのは、ものすごく写真を決めるから。写真もカメラで決まるし。だからオレ、誰がいまどのカメラ使っているかでどの程度かわかるよ。」p.83
・「結局ね、オレには、いつもそういう応援団がいたんだよ。だからアタシは、「他力本願」っていつも言ってるんですよ。」p.88
・「結局、単純に言うと、実は違うのかもしれないけど、会社とか人さまの広告より自分の広告のほうが面白いってことだよ。自分のことのほうが面白いことに気がついたんだよ。」p.89
・「オレは大物じゃないけど、人間のスケールの大きさっていうか、魅力は見えるんだよ。美しさとか、器とかっていうのはわかる。  そういう勘がいいのは、写真家としてはもう絶対の財産なんだよ。」p.104
・「でも、最近になって、何かぱっと閃くと、あ、これは世界できっと同時に五人は閃いてるって思うようになった。」p.112
・「普通やっぱり、アートでもちょっぴり姿勢っぽいところを入れたいじゃない。でもオレの場合は天からとか神からくるから、そういうことは考えない。動物にならなくちゃ。知性じゃなくて痴性って感じでしょ?」p.140
・「極端なことを言うと、空間より時間を撮らないと写真って面白くない。」p.155
・「改めて聞くのもあれなんですけども、アートっていったい何だと思いますか。  アートねえ。それはね、女のコに淫らなポーズさせるとき、「アートだからね」って言い訳に使うもの。そのぐらいのことにしか、アートって思ってないもん。芸術も同じで「芸術だから大丈夫」って言うんだよ。何が大丈夫なんだか(笑)。でも、女の子には効くんだ。芸術とか、アートとか、文学とかいう言葉は効くんだよ。(中略)芸術だからとか、最初に定義しちゃうのはダメなんだ、間違ってる。芸術をやろうって思ってやるんじゃなくて、何だか知らないけど、無意識に何か出ちゃってハッと気づかされるものなんだよ。」p.166
・「写真家は川ですよ。三途の川かもしれないね。それがどれだけ幅の大きい川か、アマゾンみたいな大河か、作家によって違うんだよ。オレは隅田川。だから向こうまで、声が聞こえるの、オーイって。でも、声が聞こえるぐらいのところにいたいね。オレはさみしがりだから。」p.168
・「だから写真も水がなくちゃいけない。デジタルが何ですか(笑)。いまのデジタルは、水をなくそう、埋め立てをしようとしているような作業だよ。インターネットなんて砂漠ですよ。」p.170
・「いちばんの強敵は空ですよ。空を物に撮れたらね。だからオレ、よく空撮るでしょう。なかなか物にならないけど。空はブツにならない。」p.185
・「でも、小説は物語とははっきり違う。小説は物語の、その先にあるものなんだよね。」p.188
・「だから決して写真は抽象にしちゃいけない。絶対具象っていうか絶対絵画の線じゃないと。何だかわかんないようにしちゃだめだよ。」p.192
・「でも写真は絶対にからだ張らないとだめだよ。  文学だとY・Eになるのが、写真だとはっきり山田詠美だからさ。」p.193
・「オレは趣味と仕事が同じだしさ。(中略)写真のほかには何もないの、貧乏性って奴だなあ。写真とったらまずいよ、何にもないんだ、実を言うと。」p.195
・「男の子ってのは、昔から本質論じゃない。だから本質を写さなくちゃって思っちゃう。女の子は、もう一つの現実を作っちゃうんだから。本質じゃなく、異質を。」p.197
・「もうこれからは「写真」の時代じゃないんだ。あの頃は時代も「写真」の時代だったんだね。だからいい写真が多いんですよ。」p.200
・「だから、もっとおおざっぱに言えば、デジタルが出てきて、写真が、逆に「写・真」になってはっきり見えてくるわけだよ。  19世紀に写真ができたことによって、絵画は「絵・画」になったでしょう。絵画の本質が確認できたっていうことだよね。それまでの、よりきれいに描こうとか、そっくりに描こうとかいう部分を消してあげたの。(そっくりに描くのは)写真にかなわないからっていうところから、絵の本質っていうのは違うんだな、絵は心に写ったもの描くんだってね。だから今度はデジタルが来ると、「写真て何かな?」ってことになる。」p.202
・「天才っていうのは、青二才のうちにカッコよくなくちゃ天才と言わないんですよ。」p.204
・「天才は誰でも持ってるんだよ。天から才能はもらってるんだ。それを自分だけじゃ引っ張りだせないから、誰かが引っ張りだしてくれる。(中略)実はいちばん自分が好きな、惚れた女が引っ張りだすものなんだよ。好きな女に引っ張りだしてもらったものがいちばん強い。」p.210
・「篠山紀信…(1940~)荒木と同年に東京・新宿区柏木町の真言宗の寺、円照寺で生まれる。1963年、日本大学芸術学部写真科卒業。荒木の最大にして最強のライバル。」p.223
コメント (2)
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