ぴかりんの頭の中味

主に食べ歩きの記録。北海道室蘭市在住。

【本】「分かりやすい表現」の技術

2008年03月01日 22時10分30秒 | 読書記録2008
「分かりやすい表現」の技術 意図を正しく伝えるための16のルール, 藤沢晃治, 講談社ブルーバックス B-1245, 1999年
・世に氾濫する「分かりにくい表現」を撲滅すべくかかれた書。前出、『「分りやすい説明」の技術』の姉妹本。テーマがテーマなのでその内容は "分かりやすい" ものになっています。
・本筋のテーマではないが、脳の情報処理についての記述も興味深い。
・当ブログでも長文を避けたり、文字色変えたり、写真をちりばめてみたりと、分かりやすくなるように気を使っているつもりです。『親切心は、すべてのテクニックの土台です』これを肝に銘じて、今後も更新していきたいと思います。
・「私は自分の心と体の健康のためにこの本を書きました。短気な私は、世の中にあふれる「分かりにくい表現」で、怒り心頭に発することが多いのです。これでは体が持ちません。」p.3
・「分かりにくい表現をする人は、ちょうど、自分の口元についたケチャップに気づかない人に似ています。」p.4
・「案内板は情報を100パーセント正しく人に伝えるものでなければなりません。  これらを改善するのは簡単です。逆の解釈を許さないようにすればよいのです。」p.17
・「我が国の取扱説明書、マニュアル類がお粗末なことには、文化的背景があるように思います。先進工業国家として成長してきた我が国では、ハードウェアとしての製品自体に比べ、ソフトウェアとしての取扱説明書、マニュアルの類が、副次的な扱いしか受けてこなかったのです。」p.21
・「「分かりやすい」とは、「分かるという状態になりやすい」という意味です。」p.34
・「私は学生時代、コンピューターによる人工知能を専攻していました。その研究の一環として、チェスを指すプログラムをつくった経験があります。(中略)このプログラミングの過程で気づいたことが一つありました。それは、コンピューターにとっては「分かりやすい」局面と「分かりにくい」局面があるらしいということでした。このとき以来、人間がものを認識するメカニズムと世の中の「分かりやすい・分かりにくい」の関係に、漠然と興味を持つようになったのです。」p.34
・「「定着」とはなんでしょうか。それは、情報が、あとで取り出すことが可能な「脳内整理棚」にしまわれていることです。」p.36
・「人間の記憶には、大きく分けて一次記憶と二次記憶があります。一次記憶は短期記憶あるいは一時的記憶とも呼ばれます。また、二次記憶は長期記憶とも呼ばれます。」p.37
・「言い換えると、「分かる」とは、新しい情報の構造に関して、自分がすでに知っている情報の構造と照らし合わせ、それと一致するものを認識することです。情報の構造を把握し、「その情報構造に対応する整理棚内の区画に格納できたこと」を意味します。」p.39
・「つまり「分ける」は「分かりやすい」の原点なのです。」p.41
・「認知心理学では、「分かる」とは、一次記憶域の情報が「解釈」「一般化」「抽象化」という過程を経て、二次記憶域に移動するとしています。」p.43
・「「分かりやすい表現」のテクニックを早く手に入れたい読者にとっては、心構えや精神論などは読み飛ばしたいところでしょう。しかし親切心は、すべてのテクニックの土台です。」p.49
・「「分かる」ためには、この情報整理という作業をしなければなりません。  問題は誰がこの作業を負担するかです。」p.54
・「情報をカレー料理にたとえてみましょう。情報の受け手はカレーを食べたい人です。  親切心のある情報の送り手なら、調理して皿に盛りつけたカレーを差し出して「どうぞ、お召し上がりください」と言います。一方、不親切な情報の送り手は、じゃがいも、肉、にんじん、カレー・ルーなどをテーブルの上に放りなげ「食いたきゃ、自分で料理して食え。材料は全部そろってるだろ」と言います。」p.54
・「あまり注意深くない人々の存在を織り込んで、その対策が講じられている製品のことをフールプルーフ(foolproof)といいます。日本語に無理に翻訳すれば、「そそっかしい人を想定した」あるいは「知的ハードルを低くした」といったところでしょう。」p.61
・「初めてスケートをする人に教える先生は、やっと少し滑れるようになった人が適任です。スケートの達人が「どうして滑れないの? こういうふうにすれば簡単じゃん」などと、スイスイと疾走してみせるのはだめなのです。」p.75
・「解説書の類では、一冊の展示場の分かりやすさは、その内容よりもガイド役であるもくじ、すなわち構成で勝負の大半が決まるのです。」p.81
・「選挙のたびに聞かされる、候補者の主張も意味不明です。郵便ポストの差入口の説明のように、具体的になるといいのですが。もっとも候補者にしてみれば、選挙に勝つのに必要なのは、具体的な政策ではないのかもしれません。」p.113
・「重みづけを受け手に知らせるもう一つの方法は「差異率」を高めることです。  差異率とは私の造語で、情報全体に対する「異なる部分」の割合を言います。」p.122
・「翻訳とは一つの国語を別の国語に変換する作業ではありません。翻訳とは、ある言語グループから、別の言語グループへ、意味を伝える作業なのです。したがって翻訳が伝えるものは、言語ではなく意味です。言語はあくまでも手段で、意味の伝達が目的なのです。」p.156
・「He was taller than any other boy in his class. という英文を「彼は、彼のクラスの中で、他のどの少年よりも背が高かった」と訳す必要はさらさらありません。原文の意味を正しく理解すれば「ジェームズはクラス一の大男だった」というほうがふさわしいかもしれないのです。」p.157
・「つまり社会背景に、翻訳とは言語変換作業で「語学のプロなら誰でも翻訳作業はできる」という誤解があるのです。」p.158
・「英文和訳の例で言えば、一流の翻訳者に求められる資質は、次の三つです。  ① 原文を理解するための英語力  ② 取り扱われているテーマを理解できる知力  ③ 自然な日本語を書ける日本語力  これだけ見ても、いかに翻訳というものが至難の業であることかが理解できるでしょう。」p.159
・「チェックポイントによる古いパンフレットの点検作業を通じて、あなたは一つ意外なことにきづきました。「分かりやすく」するのは簡単で、当たり前なことをするだけでいいのね、と。」p.171
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【食】ファミリーレストラン若鶴 [いろいろ@室蘭]

2008年03月01日 08時37分03秒 | 外食記録2008
ファミリーレストラン若鶴(わかつる) [いろいろ@室蘭][室蘭タウン]
2008.2.9(土)12:30(初)
注文 本日の定食 サバの味噌煮定食 800円


・室蘭半島のほぼ最突端に位置するファミリーレストラン。エンルムマリーナ付近からの上り坂の途中にあり、以前から目にはついていましたが今回はじめて訪れる店です。
 
・メニューはラーメン、そば、カレー、丼物、ステーキなど多彩で、まさにファミリーレストラン。中でも『若鶴チャンポン』は「いぶりの味100選」(室蘭民報社)に選ばれた名物メニューです(ただし昭和63年の話)。私は今回はじめて知りましたが。残り99は一体何が選ばれたのか気になるところです。一覧が見たい。

・店内は意外に広くて驚きました。こんな辺鄙な所なのにお客さんは来るのでしょうか。厨房とホールのスタッフは合わせて6名。こんなに店員のいる飲食店は、大手のチェーン店を除けば室蘭では珍しいです。

・「数量限定!!」にひかれ、サバの味噌煮定食を注文。肉ばかりではなく魚もたくさん食べないと。
・出てきたサバは立派なサバでした。味も立派でした。「今が旬でーす! 食べて食べて~!!」と素材自身が訴えかけてくるような、ムッチムチのサバ。美味しくいただきました。同じ皿のグレープフルーツが不思議な取り合わせ。
・メニューが豊富で席数も多いので、人数が大目の団体には特に便利なお店だと思います。

   
  
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする