ぴかりんの頭の中味

主に食べ歩きの記録。北海道室蘭市在住。

今週の細々したこと 2008.3.9(日)~3.15(土)

2008年03月15日 23時09分47秒 | 日記2005-10
●3.9(日) 悪夢で目覚め
 これから私がバイオリン、そして見知らぬおっさんがフォークギターのデュオコンサート。しかし本番直前だというのに曲すら決まっていないという有様。もう開演直前でお客さんは集まりだしている。どうするどうするどうする…… で目が覚めた。

●3.9(日) ホワイトデー買出し
 札幌大丸地下を予定していたが、そこにたどり着くまでがしんどいので、桑園ジャスコに変更。ホワイトデーフェアが大々的に催され、一通り見回り「これだ!」と思った一品は、『モロゾフ』のお菓子でした。毎年あれこれ見ても結局モロゾフに落ち着きます。二団体(ノルト、室オケ)向けに購入。チョコ(787円)×2 + クッキー(787円)×2 = 計3148円ナリ。

●3.10(月) Goshのコーヒー ~ゴールデン・マンデリン
 前日届いたGoshのコーヒーを飲んでみる。今回注文したのは『ゴールデン・マンデリン』 特に強い主張をしてくるでもなく、とっても上品な味。酸味はなし。どちらか選べと言われたら、前回の『深煎りブレンド』です。

●3.12(水) 健康診断すっぽかし
 引越し関連でバタバタしているうちに、職場の健康診断があるのをすっかり忘れてしまいました。こんなこと初めて。

●3.13(木) モルエで買い物
 たまには気分を変えていつもとは別な店で食料を買出し。夜9時過ぎ(21:45まで)まで開いているのが助かります。

●3.14(金) 『千の風になって』
 『千の風になって』を秋川雅史が歌うのを、録画してあったテレビ番組で初めてフルコーラス聴いた。音程の微妙なはずれっぷりがまたなんともイイ味?

●3.14(金) ひさびさの雨
 ひさびさに傘をさす。雪どけが加速。

●3.14(金) 電話でパソコンレスキュー
 某氏よりSOSの電話あり。案件1 添付ファイルが開けない。案件2 プリンタで印刷できない。電話では埒が開かず、半端なところで後日にお預け。

●3.15(土) 「口内衛生をトゥギャザーしようぜ!」
 一週間ほど続いた、新聞の目障りな広告が消えてホッとした。

●3.15(土) ブルーハウス苫小牧が取り壊し
 苫小牧を通過中、ブルーハウスの建物がキレイに無くなっているのを目撃。昔、本家が倒産した後も細々と続いていたのがとうとう…… 入った事は無い店だがなんだか寂しい。

●3.15(土) 深夜のパソコンレスキュー
 オケ練習後、前日のパソコンレスキューに向かう。案件1→解凍ソフトをインストールして解決。案件2→何故か同一名のプリンタドライバが三つインストールされ、どれがどれだか分からない状態に。余計な二つを削除し、正しいドライバを『通常使うプリンタ』に設定して解決。終わったのが11時。明日は本番だ。。。

●3.15(土) 静かな実家
 母親が定山渓に友達グループで遊びに行っているので、静かな実家。冷蔵庫に刺身が置いてあるのを自分で出して食べる。まさか、猫の餌じゃあるまいな。

●悪夢が多い
 最近悪夢で目が覚めることが多いです。原因の予想 → 酒を減らす → 寝ている間によく動く → 横向きや手が腹に乗ったり不自然な体勢になる → 悪夢を見る。悪夢と言っても汗びっしょりになるようなものではなく、ちょっとイヤな感じ、という程度。

●新タバコ自動販売機
 以前新聞かなにかで見かけた、カードによる年齢認証機能がついたタバコの自動販売機に近所で初めてお目にかかりました。今となっては自分に関係無いことですが。

●プログラミングに四苦八苦
 重~~い腰をあげ、研究関係のプログラムを "R" で組む。慣れない言語なのでつっかえながらもちょっとずつ前進。
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【本】椿姫

2008年03月15日 08時04分40秒 | 読書記録2008
椿姫, デュマ・フィス (訳)新庄嘉章, 新潮文庫 テ-1-1(129), 1950年
(LA DAME AUX CAMELIAS, Alexandre Dumas (fils), 1848)

・たまたま未読本の山の中にこのタイトルを見つけ、『椿姫』の曲を弾く直前であることを思い出し、読むなら今しかない!と一気に読みました。当時(約2年前)何を思って買ったのかは謎ですが、今になって役立ちました。
・美しい娼婦であるマルグリット・ゴーティエと、真面目だけが取得のようなアルマン・デュヴァルとの激しい恋と、あまりにも悲しい結末。
・オペラ版とはどう話が違っているのかという興味もありましたが、大筋は一緒であるものの、主役の名前からして違っていました。ヴィオレッタ⇔マルグリット、アルフレード⇔アルマンという具合。その他の相違点としては、
1.アルマンの話を聞き、マルグリットの手紙を読み、その事実を書きとめる『わたし』の視点から見ているという設定。
2.冒頭の、アルマンが無理やり墓を暴き、半ば腐ったマルグリットの死体と対面する場面は衝撃的。
3.ラストもちょっと(かなり?)違います。
・「こんな激しい惚れっぷりなんてありえない……」と思いつつも、たとえ結末が分かりきっていても、「なんて切ないんだ~~(号泣)」と物語に引き込まれてしまいます。世界的名著としての面目躍如。
・特別金持ちの家でもないのに職にも付かず毎日ブラブラ遊び回れた当時のフランスの状況が不思議です。
・著者がどこかで耳にした名だと思っていたら『三銃士』などを書いたデュマの子だったとは驚きました。しかも執筆当時まだ24歳ということでまたびっくり。
・弾く前に読んどいてよかった~
・以下、"あたし" → マルグリット を指す。
・「どんな国の言葉でも、真剣に勉強してからでなくては話せないように、まず人間というものを十分に研究してからでなければ、小説の中の人物をつくることはできない、というのがわたしの持論である。  わたしはまだ人物をつくり出せるほどの年にはなっていないので、ただ事実をありのままに物語るにとどめよう。」p.5
・「言葉ではいいあらわせない優雅な卵なりの顔へ、まず、二つの黒いひとみを入れ、その上に、絵に描いたような清らかな弓形のまゆを引く。そして、目を伏せれば頬にばら色の影を落とすような長い睫毛で目を蔽い、上品な、筋の通った、利口そうな鼻を描く。その鼻孔は肉感的な生活へのはげしいあこがれに少しばかりふくらんでいる。さらに、口もとを形よく描き、くちびるをやさしくほころばして、そこに、牛乳のように真っ白な歯並みをのぞかせる。そして最後に、まだだれも手をふれたことのない桃を包んでいるあのびろうどのような細かな毛で膚をいろどる、とこう言えば、読者には、この魅惑的な容貌の全体がほぼ想像されるであろう。」p.16
・「だれひとりとして、マルグリットが椿の花よりほかの花を持っているところを見かけたものはなかった。それで、彼女のお得意の花屋バルジョンのおかみさんの店で、とうとう、『椿姫』というあだなをつけられ、それがそのまま世間の通り名となってしまった。」p.17
・「マノンをマルグリットに贈る。  慎み深くあれ。    そしてそのあとにアルマン・デュヴァルと署名してあった。  この、慎み深くあれ、という言葉はいったいなにを意味しているのであろうか?」p.26
・「神は、教育によって善というものを教えられなかった女のために、彼女らをごじぶんのもとに導く二つの道をほとんどつねに作っておかれるものである。その二つの道とは、悲しみと恋である。」p.28
・「しかし、わたしは、あらゆるものの根源は小さな事のなかにあると信じているものである。子どもは小さいが、すでにおとなになる萌芽を持ち、頭脳は狭いが、大きな思想を宿し、目はただの一点にすぎないが、数里のかなたを一望のもとにおさめることができるのだ。」p.30
・「ああ! あの女の足もとにひざまずいて、せめて一時間泣くことができるなら、このわたしの寿命がたとえ十年縮まってもいといません」p.41
・「そして、マルグリットのためならばどんな苦労をしてもいいと思っていたわたしは、彼女があまりにも無造作にじぶんを受け入れ、長いあいだの辛抱と大きな犠牲で購おうと思っていた恋を一も二もなくわたしにくれてしまうのではないかと、それを恐れたのでした。だいたい、男というものはみんなこんなものです。想像がこういう詩を感覚に残しておいてくれればこそ、また、肉体の欲望が魂の夢に対してこういうふうに一歩譲っていればこそ、幸福なのです。」p.72
・「あんな女どもの言うことなんか、いちいちまじめに考えないことさ。あいつらは、礼儀作法なんてことはいっこうにご存じないんだ。犬に香水をふりかけてやるようなものさ。かえって犬は匂いをいやがって、溝の中に飛びこんでころげまわるといった始末だからね」p.77
・「あたしを好きだって人の言うことを、一々きいてなきゃならないんじゃ、それこそご飯たべるひまだってありゃしないことよ」p.98
・「要するに、彼女はふとしたはずみで処女から娼婦になってしまったのですから、またなにかのはずみがあれば、逆に、娼婦から、このうえもなく情のある清らかな処女になれるということはだれしも気がついていたことでした。」p.100
・「あたしのような女は、二つ返事で身を任せるか、それでなけりゃ、梃子でも動かないのよ。」p.104
・「だって、もしあたしがじぶんのからだなんかいたわっていたら、死んでしまいますわ。あたしのからだがどうにか保っているのは、こうした気ちがいじみた生活をしていればこそですわ。」p.109
・「殿方って、聞けばいやな思いのするにきまったことを一心に聞きたがるのね」p.116
・「ですからあたし、これから新しくいい人をこしらえようと思っても、相手になってくれる方に、めったにだれも持っていないような、三つの資格を持っていただきたいと思うのよ。あたしを信ずること、よく言うことをきいてくれること、それから出しゃばらないこと、この三つのね」p.121
・「「なぜって」とマルグリットは、わたしの両腕から抜け出して、その朝届けて来た紅い椿の大きな花束から一輪の花を抜き取って、わたしのボタン穴にさしながら言いました。「なぜって、条約っていうものは、調印した日から実施されるとはきまってませんわ」  それも納得できないことではありません。  「じゃ、こんどいつお目にかかれましょう?」わたしは彼女を抱きしめながらたずねました。  「この椿の花が萎れたら」  「いつになったら萎れるでしょう?」  「あした、夜の十一時から十二時のあいだ。喜んでくださる?」  「そんなことを今さらおたずねになるのですか?」」p.121
・「たとえどんなにあたしの命が短いとしても、あなたがかわいがってくださるあいだよりは長いつもりよ」p.122
・「恋ってものは、ほんとに人間を善良にするものなんですねえ!」p.128
・「ところで、神がある娼婦に恋を許したもうことがあるとします。そうした場合、この恋は最初はなるほど許しのように見えもします。しかしやがては、その女にとってそれが懲らしめになってしまうのがほとんど常なのです。贖罪のない赦免はありません。」p.143
・「そして女が男を愛するには、互いに原因ともなり結果ともなる二つの道があるのだと思いました。つまり、魂で愛するか、官能で愛するかです。」p.146
・「あんたもずいぶん、物事を気にするたちなのね! あんたはパリ一の美人を、じぶんのものにしてるのよ! その人はといえば、あんたをすばらしいお家へ迎えてくれて、からだじゅうダイヤずくめで、お望みとあれば、あんたに一文だって出させやしないんだわ。それでもあんたは満足しないのね、ほんとうにしようのない方! あんたはあんまり欲ばりすぎるのよ」p.153
・「こんなくだらない理屈はもうよしにして、陽気にお笑いなさいよ。世の中っておもしろいものよ。かけるめがねのぐあいで、どうにでも見えるものですものね。」p.157
・「あたしがじぶんの心に浮かんだうれしい希望を分けあうことを、なぜまっさきにあなたに言ったとお思いになって? それは多分、あなたがあなたのためじゃなくて、あたしのためにあたしを愛してくださることが、あたしによく分かったからなのよ。ところがほかの男たちときたら、ただもうじぶんたちのためばかりにあたしを愛したんだわ。」p.163
・「マルグリットを知ったのは、今から36時間前です。彼女の恋人になってからだって、まだやっと24時間しかたっていません。それなのにもう、神経過敏になっているのです。そして彼女に愛されているのを幸福とも思わずに、彼女をじぶんだけのひとりじめにしようとし、これから先も彼女に金をだしてくれるこれまでの男たちと、いっぺんに手を切らせようとしているのです。」p.175
・「それに女ってものは、恋を裏切られるのはがまんできても、自尊心を傷つけられることは、絶対に我慢できないものよ。たとえどんなわけがあったにしても、言いかわして二日目に捨てられたんじゃ、女の自尊心は台なしだわ。」p.179
・「あたしたちみたいな行きあたりばったりの女ってものは、ずいぶん変わった望みを持ったり、思いもよらないような恋をしたりするものよ。ときにはこれは、ときにはあれに夢中になる、といった調子なの。だから世間には、あたしたちからなに一つ手に入れないうちに破産する男もあれば、花束一つであたしたちをものにする男もあるわ。あたしたちの心は、とっても気まぐれなの。」p.186
・「あたしたちのからだは、もうあたしたちのものじゃないのよ。あたしたちはもう人間じゃなくて、品物なの。その人たちの自尊心にとっては、第一番目のものだけど、尊敬するっていう点から言えば、一番最後のものなのよ。」p.188
・「あたしが愛したのは、ありのままのあなたじゃなくて、実は、こうあってほしいと思ったあなただったのね。ところがあなたは、その役割を引きうけてはくださらずに、役不足だといわんばかりにはねつけて、ごくありふれた色男になってしまったのね。」p.189
・「マルグリット。ぼくをどうにでもきみの好きなようにしておくれ。ぼくはきみの奴隷だ。きみの犬だ。」p.190
・「あたしがどんなにあなたを愛しているか、あなたは知ってらっしゃらないんだわ!」p.216
・「情熱というものは、感情に対すると強くなるものです。わたしはマルグリットを守るためとあれば、どんなたたかいでも、たとえ父に向かってのたたかいでも辞さない覚悟でした。」p.237
・「ああ! 男というものは、その偏狭な感情の一つでも傷つけられると、実にちっぽけな、実に卑しい者になってしまうものです。」p.277
・「あたしはもうあなたの幸福のお役にはたたないの。でも、生きて息のできるあいだは、あたしあなたの好き勝手になるわ。夜でも昼でも、気がむいたら、いつでもいらしてちょうだい。あなたの思い通りになるわ。でももう、あなたとあたしの将来を、一つに結びつけようなどとは考えないでね。それでは、あなたも不幸になるばかりだし、あたしだってあなたのために不幸にされちまうわ。あたしもまだしばらくは、きれいな女でいられてよ。だからそのあいだを十分利用なさればいいんだわ。でも、それ以外のことはお求めにならないでね」p.293
・「そして、他の男に身をまかせる気持になったとき、その新たな罪によって償うことのできたもののことを考えて、あたしは輝くばかりの誇りを覚えました。」p.306
・「それから毎日のように、あなたの手をかえ品をかえての辱しめを受ける日がはじまったのです。その辱しめを、あたしはむしろよろこんで受けました。それは、あなたがやっぱりあたしを愛していてくださる証拠であるばかりでなく、あなたがあたしを苦しめれば苦しめるほど、やがていつかあなたがほんとうの事情をお知りになったとき、あたしというものがあなたの目に、いっそう大きくうつるにちがいないと思ったからです。」p.308
・「あたしは、いわば魂の抜けた肉体、精神のない物質になってしまいました。」p.310
・「ご病人はほとんどもう意識が乱れていますが、そうしたなかでも、また、正気におもどりになったときはもちろん、一言でもお口がきけさえすれば、おっしゃるのは、いつもあなたさまのお名前でございます。」p.323
・「あの方はわたくしのほうをごらんになってはいらっしゃいますけど、その実わたくしの姿は見えないのです。ご臨終が近いために、もうお目がかすんでしまっているのでございます。それでも、にっこりとほほえんでいらっしゃいます。胸の思いも魂も、すべてあなたさまに捧げきっていらっしゃっるのに相違ございません。  だれかが扉をあけるたびに、あの方のお目がかがやきます。あなたさまがはいっていらしたものとお思いになるのです。やがてそれがあなたさまでないことが分かりますと、お顔はまたもとのような苦しげな表情になり、冷たい汗がにじみ、頬骨のあたりが紫色になってまいります。」p.324
・訳者あとがきより「父のデュマが「せがれの書くものにはお説教が多すぎる」と言ったそうであるが、たしかにそうした欠点がなくはない。しかし、この『椿姫』において、この欠点を償っているものは、作者の人間味豊かな情緒である。これはあくまでも美しい。」p.333
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