経済なんでも研究会

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カギを握るのは 共和党反トランプ派

2022-11-10 08:04:11 | アメリカ
◇ バイデン大統領に思わぬ味方? = アメリカの中間選挙。下院は共和党がやや優勢、上院は伯仲。再集計や再選挙まであって手間取っており、最終結果が確定するまでには時間がかかりそう。それでも上下両院で、共和党が過半数を獲得する可能性はまだ消えていない。そうなればバイデン大統領が議会に提出する法案や予算それに人事案件は、上院でも下院でも足を引っ張られかねない。これからの2年間は政治が停滞するだろう。--新聞やテレビが伝える解説だ。

だが今回は、趣きをやや異にしている。それは共和党の内部も分裂していること。まだ主流はトランプ派が握っているが、反トランプ派の議員も少なくない。これら反トランプ派の議員は、たとえば移民受け入れ、人工妊娠中絶、銃規制、地球温暖化対策、医療制度改革、ウクライナ支援などの重要な政策で、トランプ派とは一線を画している。

このため共和党員ではあっても、問題によってはバイデン大統領の政策を支持する可能性もなくはない。特にトランプ前大統領が2年後に再出馬すると発表すれば、共和党内でもトランプ氏に対する警戒感が増大するだろう。すると党内の反トランプ派は、勢いを増すに違いない。その程度によって、アメリカの政治は大きく変わる可能性がある。

ただ残念なことに、いまの時点では今回の選挙で反トランプ派の議員がどのくらい当選したのか判らない。と同時に、トランプ氏が応援したトランプ派の当選者もまだ不明。これが判明すると、2年後にトランプ氏が再選される確率を占うこともできる。いずれにしても「民主・共和党間での大分裂、そのなかでの共和党の分裂」というアメリカの政治構造に変わりはない。

        ≪9日の日経平均 = 下げ -155.68円≫

        ≪10日の日経平均は? 予想 = 下げ≫

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