◇ 景気後退の前触れ現象 = アメリカの金利動向に、いま経済関係者の注目が集まっている。注目の焦点は、長期金利が低下して短期金利を下回る現象。長短金利の逆転と呼ばれるこの現象のあとには、景気後退がやってくる確率がきわめて高いからだ。先週のニューヨーク株式市場はこの現象が現われたことを嫌気し、大幅に下げた。つれてヨーロッパやアジアの株価も、一斉に下落している。
ニューヨーク債券市場では先週、10年もの国債の利回りが2.97%まで低下。2年もの国債の利回り2.82%に急接近した。また5年もの国債の利回りは、2年ものの利回りを下回っている。たとえば、この長短金利の逆転現象は89年、00年、06年にも起こったが、アメリカの景気はそのあと不況に陥った。
経済や社会の状況は、遠い将来ほど見極めにくい。したがって、一般に長期金利は短期金利よりも高くなるのが道理である。ところが経済の現状は良好だが将来の見通しが悪化すると、この理屈は通用しなくなってしまう。将来の景気が悪化すれば、金利は下がる。それを見越して長期金利は下がるわけだ。
現在のアメリカ経済をみると、雇用情勢や企業の業績など、まだ好調な局面が続いている。しかし来年以降は、トランプ大減税の効果が薄れる。ねじれ議会になったために、追加の景気刺激策は実現しにくい。さらに米中貿易戦争のマイナス効果が、本格的に表れる。いまの金利動向は、こうしたアメリカ経済を如実に示しているとも言えるわけだ。
≪10日の日経平均 = 下げ -459.18円≫
≪11日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
ニューヨーク債券市場では先週、10年もの国債の利回りが2.97%まで低下。2年もの国債の利回り2.82%に急接近した。また5年もの国債の利回りは、2年ものの利回りを下回っている。たとえば、この長短金利の逆転現象は89年、00年、06年にも起こったが、アメリカの景気はそのあと不況に陥った。
経済や社会の状況は、遠い将来ほど見極めにくい。したがって、一般に長期金利は短期金利よりも高くなるのが道理である。ところが経済の現状は良好だが将来の見通しが悪化すると、この理屈は通用しなくなってしまう。将来の景気が悪化すれば、金利は下がる。それを見越して長期金利は下がるわけだ。
現在のアメリカ経済をみると、雇用情勢や企業の業績など、まだ好調な局面が続いている。しかし来年以降は、トランプ大減税の効果が薄れる。ねじれ議会になったために、追加の景気刺激策は実現しにくい。さらに米中貿易戦争のマイナス効果が、本格的に表れる。いまの金利動向は、こうしたアメリカ経済を如実に示しているとも言えるわけだ。
≪10日の日経平均 = 下げ -459.18円≫
≪11日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
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