◇ 雨は止んだが雲はまだ厚い = 中国統計局は15日、ことし1-2月の主要な経済統計を発表した。それによると、小売り売上高は前年比3.5%の増加。昨年10-12月のマイナスからプラスに改善した。ゼロ・コロナ政策を終了、移動制限のない春節(旧正月)を迎えたことが大きい。飲食業の売り上げは9.2%も増加した。しかし耐久消費財の売れ行きは不振で、自動車は9.4%の減少にとどまっている。
鉱工業生産は前年比2.4%の増加。昨年12月の1.3%増から、やや拡大した。ただ22年の3.6%増には及ばず、自動車は14.0%の減少だった。また固定資産投資額は前年比5.5%の増加で、22年の5.1%増を上回った。うちインフラ投資は9.0%も増加したが、不動産投資は5.7%の減少で、いぜんとして不況が続いている。
経済の正常化で、全体としては回復傾向に。だが移動規制が解除された割には、勢いが鈍い。「雨は止んだけれども雲は厚く、この先どんどん天気が良くなるかは見通せない」と言ったところ。新しい首相に任命されたばかりの李強氏も記者会見で「成長率5%という目標を達成するのは容易ではない」と述べている。新首相が最初の会見で、こんな弱音を吐くのも珍しい。
というのも現在の中国経済は、実に多くの問題を抱え込んでいるからだ。たとえば構造的な不況に陥った不動産業、地方政府の財政悪化・財源難、都市部と地方の格差拡大、若年層の高失業率。そして少子高齢化の進展と人口の減少、年金制度の破たん・・・。数え上げればキリがない。この難局をどうやって切り抜けるのか。新内閣の手腕が問われている。
≪16日の日経平均 = 下げ -218.87円≫
≪17日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
鉱工業生産は前年比2.4%の増加。昨年12月の1.3%増から、やや拡大した。ただ22年の3.6%増には及ばず、自動車は14.0%の減少だった。また固定資産投資額は前年比5.5%の増加で、22年の5.1%増を上回った。うちインフラ投資は9.0%も増加したが、不動産投資は5.7%の減少で、いぜんとして不況が続いている。
経済の正常化で、全体としては回復傾向に。だが移動規制が解除された割には、勢いが鈍い。「雨は止んだけれども雲は厚く、この先どんどん天気が良くなるかは見通せない」と言ったところ。新しい首相に任命されたばかりの李強氏も記者会見で「成長率5%という目標を達成するのは容易ではない」と述べている。新首相が最初の会見で、こんな弱音を吐くのも珍しい。
というのも現在の中国経済は、実に多くの問題を抱え込んでいるからだ。たとえば構造的な不況に陥った不動産業、地方政府の財政悪化・財源難、都市部と地方の格差拡大、若年層の高失業率。そして少子高齢化の進展と人口の減少、年金制度の破たん・・・。数え上げればキリがない。この難局をどうやって切り抜けるのか。新内閣の手腕が問われている。
≪16日の日経平均 = 下げ -218.87円≫
≪17日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
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