◇ 金融不安の残り火に油を注ぐ危険性も = バイデン政権は、政府の債務上限を1兆5000億ドル引き上げるよう要求している。これに対して共和党は、財政支出を4兆5000億ドル削減する独自の法案を下院で可決してしまった。この削減にはバイデン大統領が最重要としている気候変動対策も含まれる。だから双方ともに、引っ込みがつかない。来年の大統領選挙の前哨戦ともなりつつある。
オバマ政権のときの対立とは、異なる要素が2つ。その1つは、共和党のリーダーがマッカーシー下院議長であること。この人はトランプ前大統領を超える保守主義者として知られ、財政緊縮派の最先鋒となっている。共和党内の妥協派も、いまのところは口が出せない。もう1つは、金融不安の存在だ。シリコン・バレー銀行に端を発した預金流出騒ぎは、いまだにくすぶり続けている。
いまバイデン政権は金融機関が経営難に陥った場合、預金の全額を保護する方針を打ち出している。しかし政府がデフォルトに陥ると、その資金を支出できなくなる。こうした不安が一般に広がると、銀行からの預金流出が加速する危険性もあるわけだ。また国債の格下げで価格が下落すると、金融機関に大きな含み損が発生する。
与野党にとっては、国民の怒りがいちばん怖い。選挙に響くからである。すでに市場は警戒し始め、株価は下落傾向だ。世論調査でも「議会に対する批判」が強まってきた。それでも今回は、6月半ばまで混乱が続くという見方が強い。実体経済にある程度の悪影響を及ぼしそうだ。これが民主主義なのかもしれないが、アメリカはこんなことをやっていては中国に勝てないぞ!
≪16日の日経平均 = 上げ +216.65円≫
≪17日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
オバマ政権のときの対立とは、異なる要素が2つ。その1つは、共和党のリーダーがマッカーシー下院議長であること。この人はトランプ前大統領を超える保守主義者として知られ、財政緊縮派の最先鋒となっている。共和党内の妥協派も、いまのところは口が出せない。もう1つは、金融不安の存在だ。シリコン・バレー銀行に端を発した預金流出騒ぎは、いまだにくすぶり続けている。
いまバイデン政権は金融機関が経営難に陥った場合、預金の全額を保護する方針を打ち出している。しかし政府がデフォルトに陥ると、その資金を支出できなくなる。こうした不安が一般に広がると、銀行からの預金流出が加速する危険性もあるわけだ。また国債の格下げで価格が下落すると、金融機関に大きな含み損が発生する。
与野党にとっては、国民の怒りがいちばん怖い。選挙に響くからである。すでに市場は警戒し始め、株価は下落傾向だ。世論調査でも「議会に対する批判」が強まってきた。それでも今回は、6月半ばまで混乱が続くという見方が強い。実体経済にある程度の悪影響を及ぼしそうだ。これが民主主義なのかもしれないが、アメリカはこんなことをやっていては中国に勝てないぞ!
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