経済なんでも研究会

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「健康寿命」を 代表取締役に

2018-07-28 07:36:30 | 寿命
◇ 「平均寿命」は相談役に降格 = 厚生労働省が17年の平均寿命を発表した。それによると女性は87.26歳、男性は81.09歳。女性は5年連続、男性は6年連続で過去最高を更新した。また男性は初めて81歳を超えている。厚労省は「がん、心疾患、脳血管疾患による死亡率の減少が、平均寿命の上昇につながった」と解析している。

だが新聞やテレビは、このニュースをひところのように大々的には伝えなかった。国際比較でみると、女性は香港に抜かれて第2位。男性は香港とスイスに抜かれて第3位だったからかもしれない。しかし一般的に「もう平均寿命の延びを単純に喜ぶ時代ではない」という風潮が広まったことも確かだろう。

寿命が延びても、元気でなければ意味がない。病人や要介護者が増えれば、医療費や介護費が膨張するだけ。それよりも、何歳まで元気でいられるかに、国民の関心は集中し始めた。これはきわめて好ましい兆候だと言えるだろう。ところが厚生労働省の方が、頭を切り替えられない。平均寿命は毎年かならず集計しているのに、健康寿命はいまだに3年に1度しか調査していない。

このため健康寿命に関する最新のデータは、16年の女性74.79歳、男性72.14歳しかない。この健康寿命を延ばして平均寿命との差を縮めることを、政府も最大の政策目標として掲げるべきだ。そのためにも責任官庁である厚生労働省は、健康寿命に関する調査をもっと重視してほしい。健康寿命が主役、平均寿命は脇役でいい。

       ≪27日の日経平均 = 上げ +125.88円≫

       【今週の日経平均予想 = 4勝1敗】   

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