経済なんでも研究会

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崖っぷちの 岸田内閣 : パー券不正処理

2023-12-12 07:32:17 | 政治
◇ リクルート事件と重なる政権崩壊の構図 = 自民党5派閥によるパーティー券収入の不正処理事件。岸田首相は自らが派閥を離脱、また派閥によるパーティーの開催を禁止するなど、防戦に必死となっている。しかし1000万円以上の裏金を作ったといわれる松野官房長官と高木国会対策委員長の更迭は避けられない情勢。政治資金規正法の違反者は10人以上にのぼるとみられ、自民党内では国会終了後に検察が誰に対して事情聴取を行うかに最大の関心を寄せている。

この今回のパー券事件は、1988年に起きたリクルート事件と酷似している。リクルート事件は当時の江副社長が上場前の未公開株を、政治家や財界人などにばら撒いた贈収賄事件。宮沢蔵相ら数人の閣僚が辞任、竹下内閣の支持率は20%を割り込んだ。結局、竹下首相は89年4月に退陣、そのあと7月の参院選で自民党は大敗。野党に政権を奪われることになる。

ただ当時の検察は、政治家については藤波官房長官ともう1人の議員を起訴しただけ。すべてを立件すれば大混乱に陥るし、2人でも有罪に持ち込めば社会的制裁は達成されると判断したようだ。しかし今回も検察が、同様の判断を下すかどうかは判らない。裏金が1000万円でも10万円でも、規正法に違反した犯罪であることに変わりはないからだ。

岸田首相は「自民党が一致結束して対応しなければならない重要な課題」と述べている。ところが、この発言はリクルート事件に際して竹下首相が発した文言とそっくり。その時点で竹下内閣の支持率は19%にまで落ちている。岸田内閣の支持率は、どうなるのだろうか。とにかく、いまは検察の動きと、それが政局に与える影響に注目が集中している状態だ。

        ≪12日の日経平均 = 上げ +51.90円≫

        ≪13日の日経平均は? 予想 = 上げ≫


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