◇ 自民党の弱点を攻められなかった = 参院選挙では、自民党が圧勝した。野党が大敗した理由としては候補者の一本化に失敗したことなど、いろいろ挙げられている。だが経済問題に関しても、3つの大きな敗因があったと思う。その1つは電力不足問題。結局は原発の再稼働に頼るしかないが、自民党は「出来るだけ活用する」と言うだけで逃げ回った。しかし野党の多くは原発反対だから、この自民党の弱点を攻められない。このため国民は最後まで電力不足にどう対処するのか、知ることが出来なかった。
2つ目は物価高の問題。なかでも日銀のゼロ金利政策で、円の対ドル相場が急落。これが物価高に拍車をかけている。日銀は「金利を上げたら景気が悪くなる」と主張し、自民党もこれに同調。しかし専門家の多くは「ゼロ金利政策の継続は、日本経済にとってはマイナス」と批判し始めた。これも自民党にとっては弱点になるところだったが、野党は勉強不足。ほとんど口を出せなかった。
物価高について、野党の多くが「消費税の引き下げ」を主張した。きわめて判りやすい内容だから、有権者に受けると考えたに違いない。ところが有権者の多くは、納得しなかった。自民党の「では福祉財源はどうするのか」という反論の方に、耳を傾けたのである。いま国民は、将来の生活に不安を持っている。そんなところへ、年金の将来を危うくするような政策には乗れない。有権者は野党の公約は安易すぎると判断したわけだ。
世論調査などによると、選挙戦を通じて国民は経済問題に高い関心を寄せていた。具体的に言えば、エネルギー・賃金・物価・老後の生活など。しかし与野党が論戦を極めたにもかかわらず、明らかになったことは全くなかったと言えるだろう。これは与党側が巧みに弱点を覆い隠したとも言えるが、野党側が問題を掘り起こせなかったとも言うことが出来る。野党の大敗は自明の理だった。
≪11日の日経平均 = 上げ +295.11円≫
≪12日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
2つ目は物価高の問題。なかでも日銀のゼロ金利政策で、円の対ドル相場が急落。これが物価高に拍車をかけている。日銀は「金利を上げたら景気が悪くなる」と主張し、自民党もこれに同調。しかし専門家の多くは「ゼロ金利政策の継続は、日本経済にとってはマイナス」と批判し始めた。これも自民党にとっては弱点になるところだったが、野党は勉強不足。ほとんど口を出せなかった。
物価高について、野党の多くが「消費税の引き下げ」を主張した。きわめて判りやすい内容だから、有権者に受けると考えたに違いない。ところが有権者の多くは、納得しなかった。自民党の「では福祉財源はどうするのか」という反論の方に、耳を傾けたのである。いま国民は、将来の生活に不安を持っている。そんなところへ、年金の将来を危うくするような政策には乗れない。有権者は野党の公約は安易すぎると判断したわけだ。
世論調査などによると、選挙戦を通じて国民は経済問題に高い関心を寄せていた。具体的に言えば、エネルギー・賃金・物価・老後の生活など。しかし与野党が論戦を極めたにもかかわらず、明らかになったことは全くなかったと言えるだろう。これは与党側が巧みに弱点を覆い隠したとも言えるが、野党側が問題を掘り起こせなかったとも言うことが出来る。野党の大敗は自明の理だった。
≪11日の日経平均 = 上げ +295.11円≫
≪12日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
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