魅惑のワインと出会う100の方法

デイリーからカルトワインまで、日々探し求めては飲んだくれているワイン屋のおはなし。

壊れゆくもの

2008年02月29日 | ワイン ~2019年
「スペランカーがソフビ人形に」

この記事を読んで、思わず「いいじゃない!」と思った。
ちょっと欲しくすらあるぞ。

今を思えば懐かしいゲームキャラ。
虚弱体質で肩ほどの高さの岩場から落ちただけで死んでしまう。
あまりにも情けない主人公だった。それでも結構流行ってた。
細心の注意でコントローラーを動かしたものだ。

このちょっと懐かしひ弱ゲームキャラは、もしかしたら西洋骨董の
エミール・ガレが作るアールヌーヴォーのガラス工芸と、繊細で
壊れやすい要素や美学を内在する、という点で相通じるものがあるの
かも知れない。


実はこのことは無添加ワインに似ている。
SO2無添加のワインはとても弱い。
私は「スペランカーワイン」と呼んでいる。

先日とある造り手さんと話をした際、少しでいいからSO2を
入れるというのはどうでしょうか?と提案してみた。

造り手もその事は重々分かっているようで、その方向になる可能性も
高い、と仰ってくれた。

自然派のおこすの奇跡の美しさを取るのか、ほぼ間違いなく美味しい
レベルで安全策を敷いておくべきなのか、はたまた壊れゆくものの、
退廃の美学やその中にある畏怖までも取るのか・・・・・、
これはワインに限らず、論争は尽きないだろう。

お~、今日はスペランカーなのに硬かった。

コメント
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