魅惑のワインと出会う100の方法

デイリーからカルトワインまで、日々探し求めては飲んだくれているワイン屋のおはなし。

春の風景とピノ・ノワール

2012年04月07日 | ワイン ~2020年
昨日は入学式が多かったようですね。


真新しい制服を着た子供と、スーツを着て一緒に歩くお母さんの姿を
何組も見かけました。


良いですよね~。どこかグッときてしまいます。


前にも書いたかもしれませんが、私ももうそんな歳なのでしょう。


曇りのない瞳、ワクワク緊張する新入生。希望にも溢れているかもしれません。
不安もあるかもしれません。しかし、その横で母親が見つめます。手を引きます。

母の方も人生の1ページ。自分自身が母親に見守られて入学式に出たように、今
は自分の子を見守ります。しゃきっとオシャレしたりスーツを着たり、ちょっと
だけ凛々しいです。

そしてその親子を満開の桜が彩っています。




でもね、母親の方はまだ気づいていなことがあります。


多分それは子供が大人になる頃になるかもなあ。この1ページの本当の大切さ、
輝きを。きっと10年後、20年後に見知らぬ親子がこうして歩くのを見て、あら
ためて気づくかもしれません。


私の歳になると愛おしくて、応援したくなります。
そして涙もろくなります。





さて、そんな感傷に浸りながら、今夜はこれ。
人生の区切りにはプルゴーニュでなくてはなりません。美味しいピノ・ノワール
こそが、もの言わぬ美学を告げてくれます。







2009 ブルゴーニュ ルージュ(ジョセフ・ロティ)
   (仏、ブルゴーニュ、ピノ種、赤、2千円台前半)

香りはチェリー、フランボワーズ、カシス、ハムや肉、ミント、
焼き菓子も少し。ワクワクしてきます。


味わいはひと口飲んでVサイン!!!

優しく滑らかな果実味が旨味と共に押し寄せます。エキス分自体がしっかり
とあって、酸もタンニンもしっかりとありますが果実味、旨味の方がより
強いです。良いですね~。


やっぱりブルゴーニュです。 やっぱりピノです。

儚い人生の儚い時間に思いを馳せるにはピノなのです。



入学式の日に歩くような、そんな前向きな可憐なブルゴーニュ。

子供の手を引くそんなお母さんに飲んでいただきたいです。


“ピノ・ノワール セ・ラ・ヴィ” 


コメント
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