魅惑のワインと出会う100の方法

デイリーからカルトワインまで、日々探し求めては飲んだくれているワイン屋のおはなし。

525円のメッセージ

2012年07月07日 | Weblog
「休眠口座」って聞きませんか?


うちにもあったんです。


ちょっと前に出てきた休眠口座の通帳。

近所にあった「長崎市農協」(今のJA)の通帳。


問い合わせて、すったもんだがあって・・・、結局「元金」は返して
いただけることに。




窓口で待っている間に「日本農業新聞」なるものを眺めていました。


なになに?

「うるち病に注意」だとか「桃の凍害には水を染み込ませた紙おむつを株元に
巻いて使うと効果的」だとか。

読んでいると面白いんですよ。非日常の世界です。


・・・・・

それはさておき、その通帳というのがこれです。明細もこれだけです。

コンピューターもなく、当然プリンターもなく、手書きというのがすごいです。





O前と囲んであるのは、前の通帳から2冊目へ繰り越したのでしょう。


子供のお小遣いを入れていたのですよね。679円。
貯金箱を割ったのかなあ。


それに利子が19円付いて698円。(普通預金なのに良い利率!)

なぜか昭和48年(1973年)に173円を引き出している。(何なんだろうこの数字?)

そして残りが525円。

分からないことだらけ。



きっと子供だった自分にとっては大きな金額だったかもなあ。


・・・・・・・


そして時を越え、今の中年の情けないおっさんになった私がそれを受け
取ったのです。


握りしめてラーメンを一杯食べたら10分で終わってしまうかもしれません。
ワイン代にしたならワングラスでしょう。


でも思ったんですよ。


「子供の頃の自分から今の自分への時を越えたプレゼント」だと。


この頃の自分って夢や情熱や希望に溢れていたかもしれませんね。

今の自分を見たら何と言うだろうなあ。

かつての幼い自分にひと声かけるとしたら、何と言うだろうなあ。

いろいろと思いが巡りました。




そんな幼い自分からの精一杯のプレゼントだと思うとジーンと熱くなりました。



使えないですよね。



525円のメッセージ

今の私の宝物です。



コメント (4)
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