魅惑のワインと出会う100の方法

デイリーからカルトワインまで、日々探し求めては飲んだくれているワイン屋のおはなし。

2011年は気をつけろ!

2012年07月11日 | ワイン ~2019年
現段階では噂でしか知りませんが、ボルドーのプリムール(予約買いシステム
みたいなもの)がちょっと怪しい雰囲気です。



まずはこんなニュース。

---------------------

とあるインポーターTは、2011年ヴィンテージのボルドー・プリムールの販売
を始めた。

 史上最高値を記録した2010年より大幅に値下がりし、メドック1級シャトーは、
5万~6万円台におさまった。ラトゥールが6万5380円、ラフィット・ロートシルト
が6万3180円、マルゴーが5万3410円、ムートン・ロートシルトが5万690円、オー
・ブリオン赤が4万9330円、オー・ブリオン白が8万1970円、ラ・ミッション・
オー・ブリオンが3万150円となっている。

 ラトゥール、ラフィット、マルゴーは2010の販売価格より、それぞれ約58%、
60%、54%の値下げとなった。

 右岸では、パーカーポイント96~100点のオーゾンヌが7万3810円、シュヴァル
・ブランが6万800円となっている。

---------------------

この価格は基本のたたき台として基準になる価格です。
たいていこの価格より下がることはありません。

ただし・・・・・

2009、2010年と連続して良い年が続いていますが、世の中「そうは問屋が卸さな
い」というわけですし、柳の下にドジョウがそうそういるわけでもありません。


ましてやヨーロッパの通貨危機、中国のバブル崩壊などのリスクを抱えて、
プリムール買いは躊躇した方がいいと思います。


ブルゴーニュも2009、収量は少ないが意外と高品質の2010年が過ぎ、2011年は
要注意の可能性がありますよ。


まあ、ワインを飲みものとせず、投資の対象にすること自体が歪んでいますよねえ。


ボルドーのプリムールで今のところ損をした年というのは少ないでしょうが、これ
からは慎重に渡り歩くべきでしょう。(万が一買う方は中、米で圧倒的ネーム・ヴァ
リューのラフィット・ロートシルトね)


オー・ブリオンの白とかかつてワイン会で飲みましたが、ちゃんと買える価格だ
ったですよねー。




このブログをお読みのワインラヴァーや私のように、飲みものとしての方向性で
ワインを捉えている方には関係ないでしょうし、今や格付け有名ボルドーは興味
の対象外となってしまっていることでしょう。


でもねっ、今日は2009年のマイナーだけど微妙に価値が高くて、なかなかやるで
あろうワインをケース買い(大人買い?)でオーダーしてみました。

秋に入る予定です。




さて、今夜はこれいきます。





2007 サリナス ミラ
   (スペイン、赤、3千円程度)


セパージュはモナストレル、カベルネ・ソーヴィニヨン、ガルナッチャ、
プティ・ヴェルドとなっています。


香りはもわっとプラムなど黒系ベリー、重い感じがします。奥の方に赤系の
スモモやイチゴ、フランボワーズなど明るい赤系、そして揮発性の香りがあ
ります。


味わいは、濃いのは当たり前ですが、美しく続く果実味が素敵です。
チャーミングさもありつつきらりと光りながら充実した濃厚さ、満足感が
あります。嬉しくなります。これは買いです。
良いです。


難しく博打的ボルドーよりも、こちらの方がずっと安心、安全でうま味
(旨味?)があるかもしれません。
こんなワインを世界中の愛好家が評価したら、格付けボルドーのプリムール
制度なんて一発で吹っ飛ぶかもしれません。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする