魅惑のワインと出会う100の方法

デイリーからカルトワインまで、日々探し求めては飲んだくれているワイン屋のおはなし。

世紀のラグルゼット

2012年07月19日 | ワイン ~2019年
今日は五輪代表のサッカー、ベラルーシ戦があったようですが、
しっかりと見逃してしまいました。
朝、新聞を見て覚えたはずですが・・・。


何をしていたかというと、そりゃ企画&練習です。


土曜日(21日)のライブ&ワイン会という恐ろしい企画のためにいろんな
プランを考えておりました。TVなんて見る気にもなりませんでした。



でもワインのお話をしながらのライブとか・・・あり得ない企画でしょ。

いろいろと予算の範囲内で、どうやってベストのワインをお出ししようか
と画策しておりました。


参加していただいた方には2500円の会費ですが、ワイン代はそのうち1500円です。
この会費で何を出せるか?満足していただけるか?そんな勝負です。


まあ一応プロですし、秘密兵器もありますから、きっちりと満足していただけ
ますよう最善は尽くします。ピノの美味しさとコストパフォーマンスの素晴らし
さには自信があり、ご参加された方には絶対に満足していただける内容です。




演奏の方は・・・・・美味しいワインに負けないようにがんばりましょう。(笑)
(心の中では違うんですよ





さて、力強い覚悟の今夜はこれ。

すごいワインです。





2005 Ch.ラグルゼット
   (仏、カオール地区、マルベック種主体、赤、3千円台)


濃い~~~色合い。

香りもプラム、スモモ、ブラックベリー、クリーニングセーター、厚い花びら
の赤い花、焼きたてのクッキーやマドレーヌ、ビャクダン、シナモン、赤土など
もわもわ、むんむんと押し寄せ、咳き込みそうな勢い。これはすごい!!!


味わいは超濃厚で赤~黒系のいろんな果実味が猛烈に押し寄せる。
何が何だか分かりにくいほど、多くの要素が集積していて、ただただ、それを
厚い、いや分厚い果実味が覆っている。間違いなく「ヴァン・ド・ガルド」だ。


タンニンはしっかりと細かく、しかも甘さがあり、酸は美しさも持ちつつの
奥行も感じられ、もしかしたらCh.ラグルゼットとしては、過去最高の仕上
がりではないのでしょうか。

もしも私がパーカーなら95-96点をつけて世に発信したいくらいの出来ではなか
ろうか。おおよそフランスのマルベックという品種が最高に仕上がったならば、
このワインは時を越えて、30年後くらいにその素晴らしさを全開にしてくれそう
な気がします。

快楽性もあるのだけれどもシリアス性もあって、その判定は未来に託しましょう。
私の目が黒いうちにこのワインは放物線の最高の状態には達しないと思います。



3千円台でこれだったら寝かせておくべきだと思います。1万円ワインに匹敵す
るでしょう。久々にコストパフォーマンスの良さと、その深みを存分に味わえる
ワインに出会えました。入れる予定ですのでぜひともセラーをお持ちの方は
持っておいてください。

数年後、ブラインドで飲ませたら、「ボルドー有名格付けワインの何か!」と
答えが返ってくることでしょう。それくらいのインパクトです。
特にマニアの方はぜひ一度お試しください。


コメント
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