魅惑のワインと出会う100の方法

デイリーからカルトワインまで、日々探し求めては飲んだくれているワイン屋のおはなし。

1年違いで天国と地獄

2016年06月01日 | ワイン ~2019年
今日は真面目にワインのおはなし。

食べものばかり書いていたので、襟を正しましょう。


さて、このワイン。




2013 クローズ・エルミタージュ(カーヴ・ド・タン)
  (仏、ローヌ地区、シラー種、赤、2千円台前半)

明けた時にコルクが結構スカスカで質が悪かった。
どこか悪い予感がしました。

しかし、ワインの香りは通常のブショネの香りではありません。
カシスやイチゴなどのフルーツ、そして青草みたいな未熟な青っぽいハーヴ香がします。

このワインは2012年ものも飲んでおりますが、もっと地に足がついて、ウェイトがあって、
ダンディーでシブい風味でしたが、2013年は浮ついて、未熟で・・・ちょっとおかしい?!


あまりに青っぽくて、青野菜・・・ボトル差かもしれません。でも寝かせて時が経てば、
この青さは解消されとても美味しくなるであろうことも予想されます。



・・・で、もう1本開けてみました。

う~~~ん、やっぱりおかしい。

2012年と2013年の間には天国と地獄の差があります。

ここまでのヴィンテージの差は珍しいんじゃないかなあ。


美味しくてついつい進むワインと、我慢しながら飲まなくてはいけない義務的なワインと。


あまりにも気になったので、1日、2日・・・と置いてみました。

やや美味しさが出たのは4日目くらいです。

きっと寝かせて、時間が経つとそこそこになるかもしれません。
しかし、その月日は5、6年は最低かかりそうです。


で、現実問題として、それ、販売しますか~???となりますよね。

だって、そうこうしてる間に、当たり年がやってきて、「これ旨いよね~」となる同じワインが
造られてしまったりもします。

造り手も大変ですよねえ。



そんなわけで、現時点ではお奨めできないです。

でも、5、6年以上経ってこのワイン、2013年ものを店頭やネットで見かけたら、ぜひトライしていただき
たいと思います。面白いくらい美味しくなっている可能性があります。

・・・でもあくまで可能性ですから。確実な情報ではありません。

でも正直それくらいしか言えないのがワインの世界です。
熟成した先とか、神でない限り分かりません。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする