どうぶつ番外物語

手垢のつかないコトバと切り口で展開する短編小説、ポエム、コラム等を中心にブログ開設20年目を疾走中。

細身のジャック(7)

2010-09-10 03:55:25 | 連載小説
   山野正夫は、モーリーとキャッシーを伴って新宿東口に降り立った。  通称グリーンハウスと呼ばれる芝生の近くには、立ったままの若者やプラボンドでトリップした少年たちがへたり込んでいた。 「じゃあね」  正夫は歩を緩めずにモーリーを振り返った。「・・・・ぼくは、ちょっと寄るところがあるから」  二人とは、ここで別れるつもりだった。  いつまでもアパートに居座られてはたまらないから、駅の立 . . . 本文を読む
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