カンパニュラ(釣鐘草)
(城跡ほっつき歩記)より
もしもし カンパニュラさん
あなたはどこからやって来たの
茉莉はねえ きっとピンクのお星様から
ふわふわと飛んできたんじゃないかと思っているの
おーい そこのお嬢ちゃん
あんまり ぼくの耳元で叫ばないで
耳の奥が かゆくてかゆくて
ぶるぶると身震いしそうだよ
あら カンパニュラさん
そんなに耳を横向きにして
あたしの声が よほど耳障りなのね
だけど あなたの国には思いやりの心はないの
やあ 失敬失敬・・・・
でも きみは勘違いしているよ
ぼくはジョバンニ 銀河鉄道の駅に停車中
カンパネルラはここにはいないよ
もしもし カンパニュラさん
えっ あなたの名前はジョバンニだって
それじゃ カンパニュラさんは何処・・・・
カンパネルラは 川の中ですって
ああ なんだか混線した電話みたい
茉莉には何がなんだかわからない
宇宙から飛んできて 幸せ色の花を咲かせる
あなたは カンパニュラさんじゃないの
銀河の向こうには この世を写す鏡がある
きみはピンクの星に憧れているが
溺れた友だちを救けようと 川に沈んだままの
カンパネルラにつなげて欲しいのかい
いやいや わたしは銀河が嫌い
銀河鉄道のお話もきらい
ジョバンニさんも好きくない
カンパネルラというお友だちのことは とっても怖い
はははは 無理もないね
だから ぼくの耳に口を寄せて
ピンク色の夢ばかり欲しがるんじゃないよ
無防備な心が 空の鏡に写らないように・・・・
その節は励ましのお言葉をいただいたのに
お返事が遅くなりすみませんでした
大分体調もよくなりましたので
またブログを再開し
お邪魔もさせていただきますので
よろしくお願いいたします
ピンクのカンパニュラに
もしもしとつけるのがtadaoxさまらしいです
また 銀河鉄道の夜に結び付けるのも
さすがですね
私事で恐縮ですが
tadaoxさまのブログにお邪魔するようになって
活字離れが無くなったような気がするのです
なので学生の頃に読んでた
文学全集とかも
もう一度読み直してみようかと思ってます
人生が半分以上過ぎた今
どんな風に感じ取れるのかと
楽しみでもあります
ありがとうございました
悲しみはいつか乗り越えなければならないもの、時が味方をしてくれるのではないでしょうか。
また『もしもしカンパニュラ』について、ぼくの思いを汲み取っていただきありがとうございました。
テレビなどを見ていて、無邪気な幼子にも過酷な運命が待ち受けている不条理を、つねづね感じておりました。
「銀河鉄道の夜」は決して好きになれない世界を描いていますが、作品としては読者の深層にまで染み入ってきます。
カンパニュラとカンパネルラは同じものの表と裏、生と死もまた不可分の関係にあるものと思います。
あまりあからさまには描きませんでしたが、そのようなメッセージを籠めたつもりです。
再び文学全集を手に取ってみるとお聞きし、本当に嬉しく思いました。
文学は具体的でかつ比喩的でもあり、きっと素晴らしい世界にいざなってくれると思います。
コメントありがとうございました。
どうぞこれからもよろしくお願いいたします。
初夏から梅雨前頃までの花なので、あまり雨に打たれている光景を見ていません。
ホタルブクロ等とは違い、上を向いて咲いていることから、雨が降ったらどうするのだろうと思っていました。
実際には、何のことはなく、ただ単に雨の重みで横を向き排水をするというだけのことでした。
小さな離弁花であるカタバミなどは、雨が降りそうになると必ず花を閉じます。
きっと受粉のことなど気にしない、鷹揚な性質なのかも知れません。
そして雨水が溜まっても、その重みで花が傾き自動的に排水するんですね。
なるほど、筧みたいで面白いですね。
今回も画像を使用させていただき、ありがとうございました。